調理外来講習 M. Sébastien CHAMBRU(セバスティアン・シャンブリュ氏)/L'O des Vignes(ロ・デ・ヴィーニュ)
レストラン「ロ・デ・ヴィーニュ」は、ブルゴーニュ地方でも良質の白ワインを産出することで知られるフュイッセ村にあります。店の隣には気軽にワインを楽しめるバーも併設されています。シェフのセバスチャン・シャンブリュ氏は2007年にM.O.F.(フランス最優秀料理人章)を受賞した実力派です。
今回の講習でも季節の食材を組み合わせて、丁寧な仕事を見せてくださいました。
1品目は、
Huitre crue en ceviche au de jus de mer au vinaigre de calamansi
今が旬の生ガキにホタテを合わせて、「セヴィーチェ」というペルー、メキシコ名物の魚介のマリネに見立てて仕上げています。ザクロやセロリ、赤玉ネギ、コリアンドルなど様々な香りや色合いの野菜と合わせて、カラマンシという種類のレモンのヴィネガーとカキから出たジュースだけでマリネしています。柑橘の爽やかな酸味とカキやホタテの甘みのバランスの取れた一皿となっていました。
2品目は、
Langue de bœuf snackée, Câprice d'automne
柔らかく煮た牛タンを香ばしくソテーし、間にハーブの香りの付いたラード(背脂)を挟み込んでいます。牛タンは火を通す前に丁寧に下処理してあるので、ゆっくりと煮て旨みの出たそのブイヨンをそのままソースに使っています。ソースはケイパーやシードルヴィネガーで酸味を加え、バターでまろやかに仕上げます。
また、ケイパーをカリカリに揚げてアクセントに添えているのも印象的です。
季節のトピナンブールやバターナッツ(かぼちゃの一種)なども付け合わせに使っており、メニューの「秋の気まぐれ」という名にぴったりの料理でした。
研修生の福岡渓君も助手を務め、今の研修生活の様子を在校生たちに話してくれました。
今回の講習のアシスタントを務めたのは、フランス料理研究課程の今西一志君(一番右)、都築拓真君(シェフ右)、木下寛己君(シェフ左)でした。