FRANCE

辻調グループ フランス校

ブログ

製菓外来講習 M.Christian POINT(クリスティアン・ポワン氏)/Le Neuvième Art(ル・ヌーヴィエム・アール)

フランス校教壇から

2016.07.19

今回は、リヨン6区にあるレストラン「ル・ヌーヴィエーム・アール」のシェフパティシエ、クリスティアン・ポワン氏がいらっしゃいました。

同店は、『ミシュランガイド フランス』2016年版で2ツ星を得ており、美しくかつ味のバランスの取れた料理に定評があります。ポワン氏の繊細かつ洗練されたアシェット・デセールは、2ツ星での食事の最後を締めくくるにふさわしいものです。フランス校の研修先でもあります。

今回作ってくださったお菓子はこの2品です。

Gâteau de semoule à la fleur de sureau

「スムゥルSemoule」というのはセモリナ粉のことで、乾燥パスタの原料になっていることでも知られています。このセモリナ粉に牛乳、砂糖、生クリーム、そしてスュロsureau(ニワトコ。白い小さな花だが、とても香りがよい)の香りを加えてバヴァロワのようなものを作り、さらにスュロの香りをつけたイチゴのソースをかけます。その上には、牛乳を0℃まで下げて機械で高速撹拌し、空気を含ませたムース。最後に、アクセントとして削ったライムの皮をまぶし、仕上げています。

Lingot d'or aux cerises, petit pot glacé et cerise géante

柔らかく焼き上げたフィナンシェに、金色のパウダーを塗って金塊(ランゴ・ドールlingot d'or)をイメージしています。その上にグリオットのパート・ド・フリュイとフレッシュのチェリー、そしてアーモンドを飾っています。隣の丸いチェリーのように見えるのは、次のようにして作られています。生クリームをベースに作ったバヴァロワを半球の型で冷凍し、真ん中をくり抜きます。空洞の中にグリオットのソースを絞って固め、くり抜いたバヴァロワと合わせて丸くし、リンゴとグリオットベースのジュレを2度付けています。

スプーンが刺さっているのは、2種類のソルベで、グリオットとヨーグルト風味になっています。白と赤のコントラストがとてもきれいで、今、学期末の食事会「ムニュ・スペシオ」に向けてお菓子を考えている学生たちにとっては、アイディアの例として参考になったと思います。

講習の助手を務めたのは、製菓研究課程の長嶋華さんと頼俐寧さん。シェフの動きを見ながら、材料や必要な器具を準備するなど講習をアシストしてくれました。

 

長嶋さん「もっとシェフの気持ちを考えて早く動きたかったです。近くで作業を見ることができて、自分が『ムニュ・スペシオ』でしたいと思っていたことをされていたので勉強になりました」
頼さん「近距離でお菓子の製作を見ることができてよかったです。勉強になりました」

助手の学生とポワン氏で記念撮影。

講習終了後、ポワン氏とみんなで記念撮影。

Merci M.POINT!!!