石田 小春さん:調理2017年春コース
「学ぶうちに意識が変わった」
フランス校進学は辻調を受験すると同時に考えていました。
元々海外に興味があり、最初は「せっかく料理を学ぶなら。」という軽い気持ちだったのですが、
辻調で製菓と料理を学んでいるうちに「もっと深く知りたい、学びたい。」と意識するようになり、
就職する前にフランス料理を本場で学び、その国を知るには良い機会だと思い、フランス校進学を決めました。
「日本とフランス、日曜日の過ごし方の違い」
フランス生活で困ったことは、日曜日はバス、スーパーマーケット、その他のお店がほとんど休みなことです。
でもこれは良い機会だとも思います。平日しっかり働いた分、休日はしっかり休んで楽しむという切り替えが
日本人とは違う点であり、見習うべき点だと思います。
「将来の考え方への変化」
フランスに来て、日本での就職、その先の将来についての考えが変わりました。
まだ漠然とした理想にしか過ぎないですが、少しずつこういう料理を作るお店で、
このような人たち、シェフと働きたいと具体的に考えるようになりました。
日本で経験を積んだら、最終的にはまたフランスに戻って来たいと思います。
「フランス校で学んだ3つのこと」
フランス校で学んだことは、スピード、責任感、疑問点です。
スピードと責任感については実習で感じます。2セリ、3セリが始まってからは、仕込みも実習も時間がギリギリで、
私の場合、前もってリストやフローダイアグラム(工程表)を作って授業に臨むようにしています。
復習の授業では先生があまり介入せずに自分達だけで作るので、毎回とても緊張します。
疑問点については、同じ調理の人たちがシェフや日本人の先生にする質問や料理に対する疑問のレベルが高すぎて、
そこは大きく日本と違い、驚く毎日です。
(左)実習の様子 (右)シャンパーニュ見学旅行
「充実した寮生活」
私の部屋は3人部屋ですが、個々で仕切りがあり、自分の空間があるので、
不自由さなどはあまり感じていません。
出かけたときに買ってきたチョコレートやフルーツを同じ部屋の人たちとシェアしたりするので、
いろいろな種類の食べ比べができるのも楽しいです。
「休日は小旅行や食べ歩きを満喫」
休日はリヨンの街に出て、ショッピングモールやマルシェ(市場)に行ったり、
連休にはワイン祭りやアルザスのコルマールに行ったりしました。
コルマールはフランスに来る前から行きたいと思っていた場所で、
ジブリ作品の『ハウルの動く城』の舞台にもなった街なので、
映画に出てくるものと同じ家を見たりしました。
家々はパステルカラーのカラフルなかわいいものばかりで、見て歩くだけで楽しかったです。
郷土料理のタルト・フランベ、シュークルート、ベッコフも食べることができて、大満足の旅行でした。
「食べ歩きで楽しく料理の勉強」
学校の食べ歩き企画で「Régis et Jacques Marcon」、
個人でも「Paul Bocuse」やコルマールの「64°Le Restaurant」に食べ歩きに行きました。
「64°Le Restaurant」のシェフはM.O.F.受章者で、レクレール校のシェフ、ナレ先生と友人らしく、
ナレ先生にアルザスに行くと伝えると、レストランの予約をしてくださいました。
当日も厨房を見学させてもらい「スタージュ(研修)ってこういう感じなのかな。」と、少しイメージができました。
料理もアミューズからデセールまで10品以上出てきて、どれもおもしろい組み合わせで、とても美味しく、勉強になりました。
「不安半分、楽しみ半分、研修を希望しています」
研修に行くためにフランスに来たと言っても過言ではないので、研修には行きたいです。
フランス校では日本人が多いので、フランス語よりも日本語が先に出てきます。
現場ではそうではないので、言語に対する不安は多少感じています。
でもそれを頑張って目標を持っていれば大きく成長できると思うので楽しみでもあります。
「フランス校進学を考えている皆さんへ」
"学びたい"という気持ちは自分の料理に対するモチベーションやレベルアップに一番大切なことだと思います。
フランス校は日本の学校と違って同じ志を持った人たちがたくさんいるので、自分にとって良い刺激を与えてくれるのと同時に、
お互いを高めあえる良い場所(機会)だと思います。
生半可な気持ちでは耐えられないと思うので、ある程度の覚悟と準備は大事です。
石田小春 ISHIDA Koharu
2017年春コース レクレール校 フランス料理研究課程
出身高校 滋賀県近江兄弟社高等学校
(現:ヴォーリズ学園近江兄弟社高等学校)
辻調グループ出身校 辻製菓専門学校 製菓衛生師本科
辻調理師専門学校 調理師本科 ダブルライセンス