通信教育部ブログ
アメリカでフランス料理 #うさぎの背肉の詰め物、きのこ風味
今回のKさんは、フランスではポピュラーなうさぎ肉を使った一品に挑戦しました。うさぎ肉は脂肪が少なく淡泊でクセがありません。
さてさて、初めてのうさぎ肉はどうだったのでしょうか。
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◆うさぎ背肉の詰め物、きのこ風味(râble de lapin farci aux champignons)
材料⼆⼈分:
うさぎ1⽻
ファルス
うさぎの⾁125g、卵12.5g、きのこのデュクセル※、シャンピニヨン40g、ポルトベラ30g、エシャロット15g、バター10g、パセリのみじん切り2.5g
網脂30cmx25cm1枚、コニャック(レバー⽤)、ローズマリー3本、バター、カノラオイル、塩、⽩胡椒
ソース
うさぎの⻣300g、⽟ねぎ25g、にんじん25g、セロリ15g、にんにく1⽚、ワイン50ml、フォン·ド·ヴォライユ175ml、フォン·ド·ヴォ175ml、ローズマリー少量、ブーケガルニ⼀束(タイム1枝、パセリの茎2本、⽉桂樹1枚)
アンディーブのブレゼ
アンディーブ1個、フォン·ド·ヴォライユ200ml(1/3アンディーブが浸かるくらい)、バター20g、レモン汁少量
調理器具:
包丁、まな板、ザル、ボウル、キッチンエイド(ひき⾁⽤)、鍋、ロースト⽤紐、パーチメントペーパー(紙蓋⽤)フライパン、⽊べら、メジャリングカップ、計り、バット、フキン
1.2⽇前からウサギ⾁を解凍するために冷蔵庫へ移しておく。網脂も解凍するために冷蔵庫へ⼊れておく。
2.網脂は流⽔で何度もきれいに洗う。⽔につけて冷蔵室へ⼊れておく。何回もきれいな⽔に交換する。
3.材料を計り、調理器具を揃えておく。
にんじん、⽟ねぎ、セロリは8mmの⻆切りにする。きのこ、エシャロットはみじん切りにしておく。ニンニクは半分に切る。網脂は切って広げておく。
4.うさぎの下処理をする。
臓物をお腹から取り出す。前⾜をとり、後ろ⾜も取る。うさぎの背⾁から背⻣を取り出し、フィレも切り離す。もも⾁の⻣をとり、もも⾁は⼩さく刻んでおく。
うさぎの胸の下処理をする。背側から包丁を⼊れ切り開き、半分に割る。肋⻣に沿って膜に切れ⽬を⼊れて肋⻣⼀本⼀本⽴てて、⾁からはずす。⻣3本ごとに⾁を切り分ける。
5.詰め物を作る。
うさぎの腎臓の周りについている⽪や筋を取り、塩コショウをしてバターで表⾯を焼き、冷やしておく。オーブンを180度にプリヒートする。
きのこのデュクセルを作る。鍋にバターを溶かし、エシャロットを焦がさないようにしんなりするまで炒める。シャンピニョン、ポルトベラを加えて塩、胡椒をする。⽔分がなくなるまで炒める。バットに広げて氷⽔を当てる。
⼩さく切ったもも⾁を挽き⾁にする。塩、胡椒をして粘りが出るようにこねる。溶きほぐした卵を⼊れて、デュクセルも加える。⼗分に練る。
網脂の上に、ローズマリーのみじん切りを散らす。その上に背⾁を置き、ファルスをおく。その真中に焼いて半分に切った腎臓を置く、両端にフィレをおく。⼩さい⽅から折りたたむ。網脂でくるむ。余分な網脂は切り落とす。
ロースト⽤の紐で3箇所結ぶ。フライパンにカノラオイル、バターをひき、背⾁の詰め物を焼く。途中スプーンで油をかけ、焼き⾊をまんべんなくつける。フライパンごとオーブンに⼊れる。180度で25分。焼き上がったら温かいストーブの上においておく。
6.アンディーブのブリゼを作る。
アンディーブは洗ってしおれた外側の葉を取る。半分に切る。浅い鍋にバターを薄く塗り、アンディーブを内側を下にしておく。⼩さく⻆切りにしたバターを散らす。1/3くらいになるまでフォン·ド·ヴォライユを加え、紙蓋にも薄くバターを塗り、⽕にかける。沸騰したら紙蓋の上に更に蓋をしてオーブンに⼊れる。180度で30分。テキストブックP211参照。
7.ソースを作る。
鍋にカノラオイルを熱し、うさぎの⻣とクズ⾁を⼊れて⾊づくまで炒める。
⽟ねぎ、にんじん、セロリ、ニンニクを加えて更に⾊づくまで炒める。
余分な油を捨て、⽩ワインを⼊れてデグラッセする。フォン·ド·ヴォライユ、フォン·ド·ヴォ、ブーケガルニ、ローズマリーを加えて沸騰したら⽕を弱め、エキュメする。表⾯がコトコトするくらいの⽕加減で30分煮る。静かにザルで漉す。塩、胡椒をしてもう少し煮詰める。
8.うさぎの肝臓にローズマリーを刺し塩胡椒し、バターで焼く。フライパンを⼀旦⽕から離してコニャックをふりかけ、⽕に戻してフランベする。肋⻣のついた⾁もバターで焼く。
9.盛り付ける。
背⾁の詰め物はロースト⽤の紐を外す。2cm位の厚さにスライスする。スライスした背⾁の詰め物を⽫に置く。アンディーブのブリゼを置く。背⾁の詰め物の横に肝臓とアバ⻣のついた⾁をかざる。ソースをかける。
◆作った、⻝べた感想は
⼀番⼤変だったのはやはり、うさぎの下処理でした。鶏⾁ほど脂がないのでズルズルすることはありませんでしたが、特に肋⻣を⼀本⼀本⾁から外すところが細い⼩さな⻣を折らないように⼤変でした。
網脂を探し買い求めるのも⼤変でした。⼀軒⽬でここにはないからアジアンマーケットに⾏ってみたらと⾔われました。別の近所のスーパーへ、⾁売り場のお兄さんがうちにはないけどサクラメントのOXOXスーパーにたしか売ってたはず、ノートにお店の名前を書いてもらい、翌⽇サクラメントにあるアジアンスーパーへ。とにかくいろんなお⾁が⾊んな部位が売られていてびっくり。⿂類も。でも⿂は川⿂とカニが多かったかなと思います。⾁売り場の⽅にノートを⾒せるとうちにはないと。幸いなことにOXOXスーパーがすぐ近くにあり、売り場の⼈がなんと「あぁこれ、脂肪のことだよね?あそこのフリーザーの中にあるよ」と。⾏ってみれば、⼀パックだけありました!!!!
⻝べた感想は鶏⾁をもう少しあっさりした感じで、ソースはほんのりジビエの味が感じられました。ちなみにウサギ⾁は養殖物で⼩さく、七⾯⿃の⾜くらいの⼤きさでしょうか。前に勤めていたフレンチレストランの冷蔵室には、カエル、うさぎ、鴨、⼦⽜、ラム⾁、豚⾁などなど様々な⾁が置いてありましたが、その時はサラダ担当でしたのでまさかうさぎの⾁を処理し焼く⽇が来るとは思いませんでした。黒ラッパ茸は⼿に⼊らなかったのでポルトベラというきのこで代⽤しました。
先生から一言
ファルス(詰め物)は縦に並べると、切り分けたときに中央に見えます。写真を参考にしてください。
アンティーブ(英名チコリchicory、日本語では菊苦菜)に苦味がある場合は、少量の砂糖を加えるといいですよ。
※デュクセルとは。
デュクセル(duxelles)は、シャンピニョンとエシャロットなどのみじん切りを、バターで柔らかく火を通したもの。