第2回 和歌山テロワール課外授業
夏の暑い時期に引き続き、エコール辻大阪の製菓マスターカレッジ生による「和歌山テロワール:課外授業」弟2回目が
11月10日(金)に実施されました。
内容は夏に訪れた、和歌山農林大学校において渋抜きをされた"紀の川柿"を収穫作業の説明を受けた後、柿を収穫し、
その風味を味わいつつ農林大学の学生たちとこの"紀の川柿"の製菓における可能性などを話し合うのが主目的。
まずは「ハグルマ桃山工場緒」を訪れます。ここはトマトケチャップを製造する会社で、和歌山農林大学校の学生が様座なトマトの品質をこのハグルマ工場の方々と研究したケチャップも製造・販売しています。
その後、和歌山農林大学校へ。
夏、訪れたときとはまったく風景が異なり、快晴の空のしたいかにも「日本の秋」といった風景が広がっています。もちろんその主役は柿の木とその色彩です。
各自2個づつ"紀の川柿"を収穫します。
その後、4班に分かれ講習室において、農林大学校の学生との意見交換会。
まずは柿の皮むきをしないことには風味を味わうことはできないですよね。
この作業はエコール大阪の学生たちが担当。 写真ではわかりにくいかも知れませんが中身が少々黒いのがこの
"紀の川柿"の特徴。
味をそれぞれが確認した後、意見交換会開始です。
ホワイトボードにそれぞれがこの柿の味の特徴、可能な加工品(製菓として)などをランダムに書き出していき、ひとつひとつ内容を精査していきます。
その後、各班が意見交換会の結果を簡単にまとめて発表しました。
その前に先に見学したトマトケチャップの製造会社「ハグルマ桃山工場」と農林大学校の学生とのコラボレーションの発表がされました。
そして、エコール学生の発表です。各班短時間でけっこうしっかりとまとめていたように思います。
4班とも共通していたのは、この柿のいわゆる「B級品」を用いて製菓材料として考える、というのことがありました。すなわちそもそも生食でとても美味しいので、果たして加工することでその風味にプラスアルファを加えることができるだろうかというのが難しいポイントかと思います。
最後に山田健吾先生の総評を簡単に掲載しておきます。
<菓子に使用する際は、甘味は足せるため、香りや酸味が重要となります。干し柿にされた状態での使用は可能性を感じる。その状態であれば香りもポテンシャルを持つのではないか。洋菓子だけでなく和菓子でも同様の見解。後は、アーモンドクリームや、バターなどを用いると"渋戻り"が生じないので、そこにはプロテインの作用があるのではないかということは言われている。この観点を今後より深く究めていくことができれば興味深い結果が得られるのではないか>