STEAM教育チャレンジ(4)~調理技術マネジメントカレッジの「オリジナルコースメニューの考案」~
2023年1月24日(火)、エコール 辻 東京の辻調理技術マネジメントカレッジ2年生の「レストランシミュレーション実習」で行われたSTEAM教育の取り組みのレポートです。
今年度の国立祭で、このクラスは、学校全体のテーマ『食材から再認識する日本の魅力』が決定された後、クラスコンセプトとして『無限大∞島国NIPPONの可能性』を掲げるとともに、【国立大学法人東京学芸大学】と【NPO法人 東京学芸大こども未来研究所】の先生方にもご協力いただき、STEAM教育の手法を取り入れながら、「自分が」さらには「自分たちがどのような料理人でありたいか」からスタートして、様々なグループワークや料理の試作もしながら、オリジナルコースメニューの考案をしています。
まず最初は、テーマである『日本の魅力』について調べて来ることを宿題とし、各自が色々と調べてきたことをもとに、グループワークを行いました。
具体的な『日本の魅力』を皆で出し合って共有し、その中から自分達が表現したいテーマを【自然】【伝統・歴史】【侘び寂び】【海】の4つに絞りました。
さらに、コース料理を「つきだし」、「前菜」、「一品目」、「(二品目の)肉料理」で構成すると決め、それぞれの担当者がこのテーマを料理でどのように表現するのかを考え、書き出して共有しました。
また、コースを構成する料理のテイストやイメージが重ならないように、それぞれの料理で使う食材と調理法の組み合わせソース(風味)などを書き出して共有し、相互にチェックします。さらに、もちろん試作も平行して行います。「おいしさ」は五感を通じて感じるものですから、実際に作って食べてみないと評価できないからです。そして、試作したものをより良いものにするために改良を加えて、ブラッシュアップしていきます。
現段階での試作料理を以下に紹介します。
『侘び寂び』茶の湯に供する菓子をイメージした一口料理を3種盛りで体現↓↓
『自然』日本特有の食材「わさび」「ごぼう」などの野菜で里山を表現↓↓
『海』海の豊かさは山の豊かさが育むことから、植物性の「昆布」のうま味と動物性のうま味を掛け合わせて、その相乗効果を表現↓↓
『伝統・歴史』日本の伝統食には欠かせない「大豆」を利用した食材で日本庭園の枯山水を表現↓↓
今後は、実習でさらに3回の試作を繰り返し、その都度改善点を見つけてブラッシュアップし、最終的には国立祭でコース料理として提供する予定です。最後にどんな料理として完成するのか、またお伝えしますのでどうぞお楽しみに!
辻調グループ エコール 辻 東京 本田孝成