駐日各国大使館員『和食の世界』を体験!国際交流イベントにエコール 辻 東京が協力
6月28日(土)、一般社団法人国際交流サービス協会主催の
「和食の神髄を理解していただくための講演・試食会『和食の世界』」が、エコール 辻 東京にて開催、
駐日各国大使他、大使館職員、そのご家族ら25名が参加されました。
昨年12月、ユネスコの無形文化遺産に「和食;日本人の伝統的な食文化」が登録されたことを記念して行われたこのイベントでは、エコール 辻 東京の日本料理教授 岡田裕先生が講師を務めました。自然を尊重する日本人の精神を体現しているといわれる「和食」について、松花堂弁当を例としてみなさんにお話しました。
●講演会「和食の魅力と楽しみ方」
最初に、スライドを使って、和食の歴史を、時代の流れとともに辿りました。
どのように生まれ、どのように変わっていったのか、文化的、地理的な特徴も含めて解説。
さらに、日本料理における器や色、四季の表現の仕方などついても説明すると、
みなさん、熱心に聞き入っていらっしゃいました。
次の実演では、だしの引き方、さらに目の前で
みなさんに召し上がっていただく松花堂弁当の作り方も披露しました。
だしに使う大きな昆布、鱧や太刀魚、鰹などの素材、葛やポン酢といった調味料など、日本料理独特の素材・調味料を使い、またその調理方法も実演。鱧の骨切りでは、実際にその音もあわせて聞いていただたり、素材の名前の由来なども説明、各国の大使館の方々も写真をとったり、わからない言葉を携帯で自分で調べたり、「その器具はどこで買えますか?」などの質問もあがったり、興味深く聞いていらっしゃいました。
最後に、岡田先生は、お椀を仕上げる際、蓋をしてから霧吹きをかけ、
「一期一会」という日本人のおもてなしの心の表現方法についてもお話をしました。
●試食
場所を移し、実演した松花堂弁当を実際に召し上がっていただきました。
各テーブルを岡田先生がまわり、参加者の方からの質問にお応えすると、さきほどの実演に関する質問や、またそれぞれの国との違いについて、さまざま会話が交わされ盛り上がりをみせました。特に、お椀に霧吹きをする「一期一会」の作法については、興味をもたれた方が多く、また「美味しい」「少しずついろいろなものが食べられるのがいい」などの感想も聞かれ、ほとんどの方が残すことなく、さらにご飯をおかわりされる方もいらっしゃるなど、美味しく召し上がっていただくことができたようです。
●お献立/Menu
『水無月の松花堂弁当』/Boxed Meals in June
「松花堂弁当」/Shokado Bento
焼物八寸/Grilled Food Appetizer
厚焼き玉子/Thick Omelet 太刀魚塩焼き/Grilled Hairtail
車海老変わり揚げ/Deep-Fried Shrimps
鱧照り焼き生湯葉和え/HAMO" Teriyaki with "Raw YUBA"
ピーマン甘酢漬け/Sweet and Sour pickled Peppers
丸十蜜煮/Sweet Potato with Sugar Syrup
練り物/Paste Food
胡麻豆腐 うに 山葵 割り醤油/Sesame Tofu
造り/Sashimi(TSUKURI)
鰹叩き 茗荷 独活 ちり酢/Quick-Seared Bonito
煮物/Simmered Dish(NIMONO)
南瓜 合鴨 生麩 芥子/Pumpkin, Duck
「椀 物」/Soup(SUIMONO)
鱧 蓮餅 つる菜 柚子 梅肉/"HAMO", Lotus root Ball
試食後、七夕が近いこともあり、エントランスに飾られた笹の葉に、
それぞれに願い事を書いて短冊を結ぶ日本の風習もあわせて体験していただきました。
今回の機会を通して、各国の方々に、和食や日本の食文化への理解、興味を
少しでも深めていただけたのなら何よりの幸いです。