通信教育部ブログ
お知らせ
ピティヴィエ
ピティヴィエ(Pithiviers)は、アーモンドクリームとサクサクのパイ生地のお菓子です。
洋菓子技術講座の第8課「折り込みパイ生地」のカリキュラムで学びます。
バターを折り込んで作るパイ生地、幾重にも重なった薄い層が崩れる食感と、バターの芳醇な香りを楽しめます。
デトランプと呼ばれる小麦粉の生地でバターを包み、それをのばして折りたたむという作業を繰り返し、何百にも及ぶ層をつくりあげます。
焼いたときに、1枚1枚の層がきれいに浮き上がるためには、バターの固さをデトランプの生地の固さに近づけ、同時に薄くのびることが大切です。
生地のまわりに、包丁の背で浅く切り込みを入れます。これをシクテ(chiqueter)と言います。
クレム・ダマンドを挟んだ上下の生地と生地がしっかりとくっつき、また、等間隔に入れることにより、生地が均等にふくらむようになります。
表面には放射状に浅く切り込みを入れ、模様をつけます。これをレイエ(rayer)と言います。
この模様はピティヴィエの特徴でもあり、生地の火通りをよくします。
また、模様にそって目立たないところに数箇所包丁の先で穴をあけ、焼いた時にクリームから出てくる蒸気を逃します。
このお菓子で有名なピティヴィエの町は、パリからおよそ90キロはなれたオルレアネ地方にあります。
クレム・ダマンドの他、フルーツの砂糖漬けを入れることもあるそうですよ。
よく似たお菓子でガレット・デ・ロアがあります。ほとんど同じですが、ガレット・デ・ロアの方がクリームが少なくて薄い形をしています。
教材には、参考商品としてガレット・デ・ロアの作り方と配合も掲載されています。