通信教育部ブログ
お知らせ
日本料理の基本「だし」
日本料理の基本となるのが、「だし」です。
中でも、「一番だし」と言われるカツオ節とコンブで引いたものが一般的です。
吸い物、煮物、お浸しなど日本料理の全般に使える一番だし。
香り高く、味を決める重要なもの、すなわち「料理の土台」となります。
それでは、日本料理技術講座の第1課で学ぶ、カツオ節とコンブの一番だしの引き方をご紹介しましょう。
まずは、固く絞ったぬれ布巾でコンブの表面をさっとふいて、汚れを取ります。
表面についている白い粉(マンニット)は甘味成分なので、取り除かないようにしましょう。
鍋にコンブと水を入れて火にかけます。
沸騰直前に爪を立ててコンブのやわらかさを確かめてから引きあげます。
ひと煮立ちさせたら、少量の水(差し水)を加えて沸騰をおさえます。
削りガツオを一気に加えます。
煮立ったお湯の中にいきなりカツオ節を入れると、激しい対流が起こって臭みが出て、だしが濁ってしまいます。
削りカツオを加えてひと煮立ち。
削りガツオが沈みかけたらアクを取ります。アクは、一箇所に集めると取りやすいです。
そして、ネル地で静かにこします。このネル地は、ぬらして固く絞ったものを使用します。湿らせておくと、ネル地に臭いや色がつくのが防げます。
香り高い、澄んだだし汁の出来上がりです。
「だし」は「引く」といいます。
これは、材料からうまみのエキスだけを最大限に「引きだす」ことから。
材料はもちろん、煮だすタイミングや使う水にまでこだわった「だし」、煮物や椀物などの美味しさの土台となるのです。
写真は、日本料理技術講座の教材、DVDの第1課より。