通信教育部ブログ
受講生日記
第1課その②「あんこ道への挑戦!漉し餡編」
前回、第1課の小豆粒餡に挑戦し、餡炊きの奥深さに触れました。小豆を茹でて、砂糖と共に炊くというシンプルな工程ですが気の抜けない作業が多く、ゆで具合の感覚もまだ全然掴めておりません。餡子を使うお菓子が今後も出てくるので練習を続けます。
さて!餡子と言えば、粒餡と漉し餡の2種類がありますよね。「大福は濾し餡派だけどあんパンは粒餡」とか、意外と盛り上がる話題だったりします。やはり和菓子を勉強し始めたなら漉し餡もしっかり作れるようになりたい!と今回は漉し餡作りにチャレンジしました。
材料は粒餡同様、小豆と砂糖のみ。そもそも漉し餡ってどうやって作っているんだろう?というところから学ぶ漉し餡初心者。DVDを見ながらやったことのない作業に不安を覚えつつ実技に入ります。
まずは、前回の反省から
ジャジャーン!(昭和的効果音)サラシを買いました!
今回は、これがないと作業できないっぽいので忘れず準備。
作業工程は、途中まで粒餡と同じです。
小豆の選別をし、皺が寄るまで茹でてびっくり水。2倍から2.5倍まで膨らんだら茹で汁を捨てて洗います。その後、指でつぶれるぐらい柔らかくなるまで茹でる。
前回は茹で時間が短かった気がするのと鍋が小さかったかも?と思ったので違う鍋を使ってみました。でも金属の方がいいのかな~と茹でながら鍋を眺める。(コンロも綺麗にしてありますよ!)
灰汁を取りながら、豆が空気に触れないように注意しながら柔らかくなるまで茹で、
茹で汁を切ります。
今度は茹で過ぎちゃった気がする...。
よく見ると、割れて中身が飛び出しています。しかし、このまま作業を進めることに。
「漉し餡だからといって皮が破れていいというわけではありません」とDVDで先生がおっしゃっていた言葉が脳内でリフレイン。
レードルでつぶしながら、水をかけ中身を濾していきます。これがなかなか難しい。かける水の量がすごい。DVDではサポートの先生が1リットルぐらいジャバジャバ×3回ぐらいかけていました。教科書の半量(250g)で作っていますが受けるボウルの大きさが全然足りなかったので途中で大きいボウルに変更。
↑このボウル、直径50㎝ぐらいあります。最終的には8分目ぐらいまで水が溜まる予定でしたが...半分ぐらいまでしか溜まらず。ここでしっかり水を使うことがとても大事だそう。溢れるのが怖くて、控えめにしていたのが顕著に出ています。
ここでつくづく思う。
餡子作りは水をたくさん使える地域じゃないと生まれなかった技術ではないか!と。
豆を茹でて砂糖で煮る。材料も作業もシンプルなのでもっと他の国でも生まれてそうな料理なのに、日本だけで発展してきた意味がここでとてもよくわかりました。水が必要。さらに言えば、綺麗な水が大量に必要。そして和菓子の歴史と言えば、京都抜きには語れません。砂糖が貴重だったこと、菓子が貴族のものだったという事を抜きにしても、京都で和菓子が発展した背景には自然的な条件も揃っていたからなんだなぁ~と。
妄想はこの辺にして、次の作業です。
今度は、ザルより目の細かい濾し器を使って濾します。
ここでやらかします。
●重大な失敗(その1)。
「濾し器で濾した方を捨てる」
え?って感じなんですが、何故かナゼかなぜか!濾した方のものを捨てるという意味不明な行動に出てしまいました。DVDと教科書で何を学んだの?状態。しかも何が怖いってこの写真を撮っているときはそれに気づいていない...。
「茹ですぎたから皮残っちゃったなぁ...」と思いながらこの写真を撮っています...。この皮を濾すための濾し作業なのに、捨てる方を使う。
間違いに気づかないまま次の工程へ。ここから先は、教科書とは大きく外れたものを使っていきます。
濾したもの(今回の場合は残ったもの)大量の水の中に入れ、上澄みを捨てるという作業。水が半透明になるまで交換します。
水を捨て、今度は中身をサラシに包んで絞っていきます。
ここでサラシ登場!
あ!
幅が狭い!!
このままだと幅が狭い!(折りたたまれていると思い込んでいた)DVDをよく見たら、先生が使っているものは縫い目がある...。サラシは繋げて縫って大きくする必要があるのですね...。
私は裁縫が全くできないので、後日お友達に和菓子(成功品)と共にお願いに行こうと誓いました。
量を減らして絞っていきます。
握力がマシュマロ級しかない者にとっては骨の折れる作業。でもここでしっかり水抜きするかしないかで仕上がりが変わるらしい。しっかりと絞る(くどいようですが中身はすでに餡じゃありません)
生餡(じゃない)完成~~~!!
次はこれをシロップで煮ていきます。
ここから衝撃画像が続きますので、心臓が悪い方、妊娠中の方、辻調の先生方、お料理が好きな方は×で閉じるか深呼吸をお願いします。
グラニュー糖と水を入れ、シロップを作ります。
...。
茶色い。作るのはガムシロのような透明なシロップです。
「あれ?砂糖間違えたかな?グラニュー糖入れたつもりだったけど上白糖使っちゃった?」
と引き続き沸騰するまで加熱。
あからさまに教科書とは違うものが出来始めているのに、上白糖で色が付いたという謎の思い込みで引き返せない。
沸騰(地獄の始まり)。
生餡(じゃない)ものを投入した瞬間、けたたましい音と飛沫。
「え~~~~~~!!!!!!!!!!!」と絶叫しながら、教科書のような美しい漉し餡に仕上がる事を信じてかき混ぜる。一生懸命かき混ぜる。
そして出来たものがこちら。
私は今日2時間半かけて何を作っていたのだろう...。
●重大な失敗(その2)
途中の画像でお気づきになられた方もいらっしゃると思いますが、シロップじゃなくてカラメルを作ってしまいました。ちなみにシロップは上白糖で作っても透明に出来ます。
実はですね、シロップ作りの時に
『水を入れるのを忘れていた』
んです...茶色に色付いていてたのは加熱で砂糖の変性が始まってて...もうシロップからかけ離れていたんですね...。
なんで気づかなかったんだろおおおおおおおお!
今これを書きながら見返すと「なんで?」の連続です。自分のことながら。
ひとつ思い当たると言えば、他のことを同時にやってたからかな...と思います。
勉強は集中しないとダメだと改めて学んだ一日でした...。
その後、出来上がった謎の物体は冷えて固まり、某風の〇のナ〇〇カに出てくる王蟲の子供のような風体でバットから離れなくなり、無理やりはがしたら飛んでいきました。
漉し餡リベンジ編に続く。