OSAKA

辻調理師専門学校

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「能登島の大自然から学びます!!No.3」~日本料理だけを学ぶ「日本料理学科」ブログ18~

日本料理クリエイティブ経営学科
日本料理本科

2021.11.04

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4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエィティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校に開校しました。
今日は学校を離れて10月11日から14日(3泊4日)石川県能登島にフィールドワークに出かけた内容をアップします!
*フィールドワークは本科授業とは別で希望者のみが参加します。(参加料金別途必要)

フィールドワークの目的ですが一流の料理人は、良い食材との出会いを求め、自ら様々な場所に足を運びます。
これまで学生は「良い食材の見極め方」を授業で学んできましたが今回は
プロの料理人の間でも高評価されている能登島の魚介、野菜を実際に見て触れて、
その食材を使って現地で料理を作ることを目的として企画しました。
また食材を引き立てる調味料「塩・醤油」はもともとどのような作り方をされていたかを学べる企画となっています。


今回紹介するのは前回のブログからの続きとなります!
フィールドワークも早いもので最終日の4日目となります。
AM9時から輪島にある漆工房「キリモト」で椀をはじめ塗の器について見学させていただきました。
会席料理には「椀物」と言われる料理があります。吸物といった方がわかりやすいかな。
その椀物を盛り付ける器は「漆塗の椀」を使うことが多く。
*絶対と言っていいほどの頻度で使います。
プロの料理人は器に興味を持つことが大事ですが、関心が深まるほど「漆塗の椀」にこだわりたくなるのです。
漆塗の中でも輪島塗は最高峰と言われていますよ。


工房へ入るとすぐに多数の輪島塗が展示されています。
「これからこちらの商品が完成するまでの工程を見学していただきます!」


こちらではスプーンを作成中「機械ではなく1本ずつ手作業で作ります」
1本削りだすのに約1時間かかるそうです。



体験してみますか?「お願いします!」小さなカンナを使って削ります。
「おッ・カンナが良く切れるので気持ちよく削れる!」カーブのつけ方がポイント!


「この作業は1㎜の隙間もなく正確な形に成型することがポイントです。」
これもすべて手作業で1箱ずつ仕上げます。「スゲー全く隙間がない完璧」


次は「塗装」の工程です。輪島塗は分散作業で商品を作ることが多いそうです。
木材を削って形にする人、それを塗装する人、そして表面をきれいに磨く人など
作業工程に沿って職人がいるということです。
最近は女性も輪島塗の仕事を志す人が多くなったそうです。


塗装した器は乾燥させてまた塗装してまた乾燥させる工程を10回近く繰り返し完成させていくそうです。
とても手間と時間のかかる仕事です。値段が高いのもうなずけます。


今日の見学で漆塗の器に興味を持った学生が多数いました。
実物を見ると欲しくなります。手に取って触れることで器の良さが伝わります。
「意外と軽いね」「手になじむね」
「えっ!2万円もするの!先生、高価だけど、お椀1個買って帰ります。」
偉い!料理人魂に火が付いたようです。(笑)
工房の皆様ありがとうございました。


能登島で過ごす最後のランチタイムは贅沢に行きましょう!
ミシュランガイド北陸2021年度一ッ星獲得の「ラトリエ・ドゥ・ノト」でフレンチをいただきます!
オーナーシェフの池端さんは辻調グループ校の卒業生ですよ。
池端シェフからひと言
「私が大切にしていることは地元の農園をはじめ、個人の農家さん、海女さん、漁師さんとの絆です!」
「食を通じて能登のすばらしさを体感してください!」
「今日のランチで使われている食材もすべて良質の能登産のものですよ!」楽しみ~



「輪島フグのミ・キュイ 春菊のソースでございます」
輪島のフグはプロの料理人からの評価が高い。春菊ソースってどんな味だろうか?
考えながら食べるは楽しいですね(笑)


「アオリイカ、能登の金蔵米を使ったイカ墨のリゾットでございます 」


「能登玄牛を使ったカツレツと有機野菜でございます」すべて能登といった感じです(笑)
食材がいいと調理するのも楽しいでしょうね!

「カツレツのソース何が入っているのだろうか?味が複雑すぎてわからん!」
後でシェフに聞いてみましょう。きっと教えてくれるよ(笑)


最後のデザートは能登栗を使ったアイスにイチジクのソースが!

「こんなの食べたことのないよね!」「ひと皿に食感の違うお菓子がこんなにたくさん!」
「イチジクのソースはほかに何か混ざっているよね?はちみつ?」
「私!あと3つは食べられるよ」(笑)女子会って感じですね。

池端シェフごちそうさまでした!


フィールドワークもすべての工程終了です。あっという間の3泊4日でした。
能登島の大自然から学ぶことも多かったことでしょう。
「能登の食材ヤバくない!」「俺も将来能登で店を開こうかなぁ~」
「高農園の野菜今度通販で買ってみよ!」「また来たいよね!」
それぞれ良い刺激をいただいて、これから大阪へ帰ります。
能登島のみなさん、本当にありがとうございました。私もまた来たいです(笑)


~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエィティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。