OSAKA

辻調理師専門学校

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初めてのフォカッチャ作り

調理技術マネジメント学科

2022.05.19

みなさん、こんにちは!
西洋料理担当の紫藤(しとう)いづみです。

今回は皆様に、調理技術マネジメント学科2年生の基礎実習の様子をお届けします。
調理技術マネジメント学科2年生の実習は大きく2つに分かれます。
一つはシミュレーション実習、もう一つは基礎実習です。

先日、初めてフォカッチャを作りました。
みなさん、フォカッチャをご存じですか??

イタリアでよく食べられるパンのことで、パン生地を平たくして焼いたものの総称です。
オリーブオイルの香りが広がり、どんな料理にも相性ばっちり!
シミュレーション実習のイタリア料理の回では毎回その日に焼いたフォカッチャをお出しします。

パン作りの最初の一歩は「正確に計量すること」から始まります。
強力粉、砂糖、塩、イースト、ぬるま湯、オリーブオイルをきちんと計量し、
ボウルの中で混ぜます。



全体に水分がいきわたるよう、
ボウルをゆすりながらフォークで混ぜます。
この作業をミキシングといいます。
この時にはまだ綺麗に混ざりきっていません。


ある程度まとまれば生地を面台に取り出し、
こすりつけるようにして生地の水分、塩、砂糖、イーストなどを均一にします。


はじめは手に生地がへばりつくので扱い辛いですが、
コルヌとよばれるカード状の器具をうまく使ってしっかり練っていくうちにくっつかなくなってきます。
先生の指導のもと、最後には上手に練ることができました。
15~20分程練り続けると、生地の表面がつるっとしてきます。



頑張って生地を練ると愛着が湧いてきたようでとてもいい笑顔。
でもまだまだ完成までは程遠いです!


乾燥しないようにボウルを被せて15分ほど生地を寝かせましょう。
これをベンチタイムといいます。

ベンチタイムが終わった生地は四角く伸ばして型に詰めます。
綿棒で厚みを均一にしながら型の大きさまで伸ばします。





型のサイズに伸ばしたはずが、移動したときに縮んでしまい、
型より小さい生地になってしまいました。

練る作業も難しいですが、
こういった伸ばす作業、成形もなかなか難しいです。

今度からは、型に詰める前の段階で、
縮むことも考えて一回り大きく伸ばしましょう。
一つ勉強になりましたね!


型に詰めたら乾燥しないようビニールをかぶせて一次発酵します。


室温で約1時間寝かせたら生地はさらに膨らみ、
型いっぱいになりました。
生地の表面を傷つけないよう、やさしくオリーブオイルを塗ります。

今度はフォカッチャの特徴であるスキャッチャーレという作業をします。

スキャッチャーレとは、イタリア語で、「つぶす」という意味があり、
フォカッチャを作るときに生地に指を差し込んで均一に穴をあけます。


スキャッチャーレをすることで
程よく空気の抜け道ができて、膨らみすぎず均一な厚みに焼き上げることができます。

その後ビニールを被せて室温で約20分、二次発酵をします。
するとまたさらに生地に膨らみが出てきます。
最終的には型の高さ2/3くらいまで膨らんだ生地を確認して
オーブンで焼き上げます。


焼き時間は約20分。
200度のオーブンで焼き上げます。
表面、裏面にしっかりと焼き色がついたら火傷に気を付けて取り出します。



なんか、見た目があまりよくないですね・・・

焼き上がりを見ると表面のしわや、
スキャッチャーレの深さがバラバラで、
均一な厚みではありません。

私から学生へ一言、
「商品としてはイマイチです。」

このフォカッチャ、失敗ではないのですが、
クオリティでいうとまだまだ。
でも考え方によっては伸びしろがあります。
初めてのイーストを使った発酵生地、扱うのが大変でした。

生地の練り方、伸ばし方、発酵、スキャッチャーレ、
全ての工程で気を抜けないですね。


焼きあがったフォカッチャは熱いうちにオリーブオイルをたっぷり塗ります。


見た目に満足していないものの、
焼きたての生地の香り、オリーブオイルの香りが教室中に広がり、
学生たちは達成感に満ち溢れた笑顔を見せてくれました。


これからの改善点、反省点、
もっと美味しいフォカッチャを焼くためのポイントはどこか、など、
クラスメイトと話し合う姿はとても素晴らしいことです!

まだまだこれから、
1年かけて完璧な見た目も味も最高級のフォカッチャが焼けるようになりましょう。

今回焼いたフォカッチャは、
シミュレーション実習の賄いになります。

こんな感じ!

ボリューム満点、具だくさんの美味しいフォカッチャサンド!!
毎年、学生に大人気の賄いです。

辻調では調理技術マネジメント学科の2年生でパンも習います。
コース料理に欠かせないパン、自分で作れる強みをもって卒業します。
フォカッチャの他にもプティパンやパンコンプレなど、
いろんな種類のパンにも挑戦します。

卒業までに、学校で習う全てのパンをマスターして、
パンも焼ける料理人になります。

これからも在校生の成長過程をどんどんブログでお伝えしますので
お楽しみに!


~プロフィール~
辻調理師専門学校 西洋料理担当
紫藤いづみ
生まれも育ちも大阪府!
休日は娘とお菓子作りをするのが日課です。
今週末は何を作ろうかなぁ~