甜麵醬の作り方
こんにちは!(ノ・ω・)ノ
中国料理班の中島です!
前回は誰でも聞いたことがあるであろう中国料理のメジャーな調味料!
豆板醤の作り方について説明しました。
それでは今回は豆板醤と同じくらい知名度のあるあの調味料!
甜麺醤の作り方について説明していきたいと思います!
実は甜麺醤の作り方って検索すればいくらでも出てくるんですよ。
いろいろな分量が出回っていますがその材料を見てみると共通しているのが・・・
・八丁味噌
・砂糖
・水
この3つになります。
後は醤油とゴマ油が入っているものも多いですね~
これらを鍋で煮詰めて完成~
と、書いてありますが・・・
しかし!!甜麺醤は発酵調味料!!これのどこが発酵やねん!って感じですよね!!
もちろん発酵によって作られている八丁味噌や醤油を使用していますが作り方自体が発酵させているわけではありません!
これはどういうことなのか!・・・
というとですね、
まずは甜麺醤の字を見てみましょう。
甜は読んで字のごとく甘いという意味ですね。
麺は中国語で小麦で作った生地の事を意味します。
醤は日本でいうところの味噌の意味ですね。
と、いうことは小麦粉を使った甘い味噌となります!
ネットに出回っているレシピに載っている八丁味噌は豆麹から作られる豆味噌といわれるものです。
これは矛盾していますよね!
でもなんで小麦粉で甘い味噌ができるの?って思うと思うんですが
小麦の主成分はでんぷん!(炭水化物)小麦粉の成分の約70%がでんぷんからできていると言われます。
と、いう事は麹の力を利用し、でんぷんを糖に分解すればめっちゃ甘くなりますやん!ってことなんですね!
なんのこっちゃ分らんって方は過去の記事を読んでみてね!
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/blog/cat819/_1_1.html
それでは長い前置きが終わりましたんで作り方を説明していきたいと思います!(笑)
まず作り方ですが、小麦粉を水で練り、パン生地のような状態にします。
その後、細かめにカットし蒸して火を通します。
その後カビ付けをし小麦粉の麹を作ります。
麹の作り方の詳細については過去の記事を読んでみてね~
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/blog/cat819/post_296.html
https://www.tsuji.ac.jp/college/chorishi/blog/cat819/2_6.html
そして順調にコウジカビが育ってくると・・・
このように表面に胞子が見えるようになってきますね!
このように小麦粉の生地で作った麹が出来上がればミキサーなどでできるだけ細かく粉砕し、
塩水に漬け込んで熟成発酵させます。
長い年月を経てこの色が黒くなるそうです!!
因みに作りたての時にこの色で
現在、4カ月経過でこの色です。
大分色づいてきていますが、まだまだ先は長そう・・・
ただ、この度の甜麺醤は水分が多すぎたために色づきが遅いのかな~と思ったり。
どういうことかといいますとですね!
これは僕個人の見解ですので間違っていたらすみませんなんですけども、
なんて先に自分で逃げ道を作っていますが・・・(笑)
色がつき、褐色化していくという事は恐らくメイラード反応によるものなんですね。
メイラード反応とは別名アミノカルボニル反応と呼ばれ、肉を焼くと美味しそうな焼き色が付きますよね!?
あれこそがメイラード反応です!
そんな焼き色がなんで味噌に関係あんのって話ですよね。
メイラード反応というのは、単純に説明するとアミノ酸と糖が合わさり、そこに熱が加わることにより起きる現象となります。
と、なると麹が作る分解酵素によって生まれるのがアミノ酸と糖!条件はそろってますやん!
ただ、肉を焼くときのような温度で保管をするわけではないので常温の場合はゆーっくりとメイラード反応が進んでいきます。
そしてメイラード反応は水分量やphによって促進しにくくなるといった要因もあります。
ですので考察してみると自作の甜麺醤は甘くてうまみもあるのでアミノ酸と糖はしっかりと生成されているが、水分が多い為めちゃくちゃ緩やかーに色がついているのかなと思っております!
甜麺醤のあの色になるのはいつの日やら・・・
以上で甜麺醤の作り方の説明でした!
あくまでも簡易的な作り方ですので、いろいろと条件を変える事によって様々な甜麺醤ができると思われます!
因みに味はというと、2カ月前後くらいの頃は甘さはあり、風味もあるけどもそれぞれのバランスが悪く、美味しいとは思えるものでは無くて途中で捨ててしまおうかと思ったくらいでしたが、
4カ月経った今は色も出てきて甘味と風味のバランスが整ってきたのか、率直に甘くて香りが良い!と思えるような味になってきました!
これからどう変化してくんでしょうね~?
それでは~(๑˃̵ᴗ˂̵)و