OSAKA

辻調理師専門学校

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課外活動の報告 ~静岡の魚屋さんと農家さんを訪れました~

在校生ブログ
高度調理技術マネジメント学科

2017.04.11

こんにちは、高度調理技術マネジメント学科のSHIOYAです。


僕は春休みに地元・静岡へ帰省した際に、魚店を訪ねてきました。
いろいろな質問を用意していましたが、そこで出会った前田さんは僕を上回る熱量でいろいろな話をしてくれました。

前田さんは、365日の約280日は食べ歩きに費やすのだそう。
給料の大半も食べ歩きに・・・
その前田さんの持論は料理人がどのようにして調理するのか気になるし、それに合った魚を提供したい
といいます。
だから前田さんは料理業界の話も詳しい。
魚屋さんでこんなに詳しい人は珍しいと思います。
nomaの北欧にもたらした影響力にも感銘を受けていました。
僕自身もひしひしと感じるが、前田さんは僕以上に食の影響力は素晴らしいものが
あると言っていました。

「食で戦争を止めることができる」

高級な腕時計や車は必ずしも必要なものではない、
食はどんな人でも必要なもの。
その食というものに関わる仕事に就けたことに誇りを持っているようでした。

そんな前田さんは食べものに対して、そして日本の食の素晴らしさについて思いが熱い。海外に行く機会も多いそうで、改めて漁師と料理人の距離が近く、意志疎通が取れる島国日本に感動するといいます。

またそこに、生産者、漁師、魚屋さんの思いも大事。
本当に前田さんは魚を大事に扱っているのだなと感じました。


生産者・料理人・消費者すべてが点であり、それがつながったときに
その食材、料理が素晴らしいものになる、
そのためには、消費者の力も必要になると前田さんは言います。
全然考えていた質問は聞けなかったが、それ以上に何か重要なことを聞けた気がしました。
地元静岡の食の豊富さや食の可能性など。


続いて訪ねたのは、農家の宮田さん。
僕は、朝6時に訪ねたのですがすでに仕事は始まっていました。
4時からスタートということです。
冬は比較的ゆとりがある農家さんのお仕事らしいですが、宮田さんは関係ないらしい。
実は農家さんも師弟関係があるらしい。
大半の話をその弟子の方に聞くことができました。





宮田さんは僕に茎ブロッコリーの包装の仕事を与えてくれました。
それをやりながら宮田さんが野菜の紹介を始めてくれました。
ですが、ほとんど見たことのない野菜たちばかり。。。
宮田さん自体がマニアックな野菜を栽培しているのもありますが、
それにしても僕は知らなすぎる。。。

ふと宮田さんがこんな言葉を口にしました。

「日の目を見ない野菜なんていっぱいあるんだよ。」

大根だって年に何種もなくなっているのが現状だよと。
それは、なぜかというと種を持っているのが高齢者の方々だから。
次に繋げないと、自然になくなってしまう。
伝統野菜もそうです。



また、長い人参を見せてくれました。

「実はこれ村山大長人参といって、富士宮の伝統野菜なんだよ。」


僕はこの人参を全然知りませんでした。

一度全滅したけど、宮田さんが種をとって復活させたそうです。
こんな話、現場で話をしないと分からないこと。





漠然と農家さんの苦労が感じられました。

200種類ほどの野菜を有機栽培している宮田さんのこと、農家の現状など
弟子の方が話してくれました。
自分たちが伝統野菜の価値を見出し、広めることが大事。




また土壌問題、在来農法の必要性などいろいろと感じることがありました。

改めて料理人は料理を作ることだけが求められているのではない、と感じましたし、
さらなる可能性も感じました。

農業について知識のない僕を輪に入れてくれ、最後にもいろいろな野菜をくださいました。

今回出会った二人が共通して言って下さったことがあります。
「その場に直接足を運ぶことはとても大切」だということです。
その場でしか感じられない空気、緊張感、話もろもろのことを今回自分も実際に体験しました。
また帰省したら、仕事を手伝いながらいろいろとお話を聞きたいです。