「日本料理レシピコンテスト開催しま~す!」~日本料理だけを学ぶ「日本料理学科」ブログ25~
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今日は日本料理学科の学生対象で学内レシピコンテストを行いました。
どんなコンテストですか?
「JA全農おかやま」様から提供される野菜を使ったオリジナルレシピコンテスト!
①黄ニラ、②エンダイブ、③千両茄子、④キャベツ、⑤白菜、⑥レンコン
以上6種類の野菜をメインで料理レシピを考案して順位を競います!
ルールを教えてください!
*①と②の組み合わせなど複数可、調理法は問わず*日本料理をイメージできること。
*魚、肉類との組み合わせ可、また原価の規定はないが主役は上記の野菜であること。
*複数のレシピ考案可、但し個人ですべて考案(グループ作品は不可)
*採点表をもとに順位を決めます(辻調日本料理教授陣による試食採点)
*レシピは4人分を作れる分量で作成すること。
入賞すれば何かいいことはありますか?
*辻調学生考案レシピとしてJA全農おかやま作成のレシピ冊子などに掲載されます。
*辻調のブログで紹介され数多くの人が見てくれます。もちろん海外の人も!
*先生をはじめクラスメイトから「すごい!」と絶賛されるでしょう(笑)
なぜ黄ニラ、エンダイブなど日本料理ではあまり使わない食材を使うのですか?
日本料理ではあまり使わない野菜でもこれまでの授業を通じて野菜の特徴に応じた
下準備とそれに応じた調理法を学んできました!
固定観念にとらわれず! そこを検証すれば普段使わない食材を使った新しい日本料理のメニューが作れるはず!
狙いはこれだ!
これまでの学びを生かして「力試し」をしてみよう!
エントリー№1番Aさんはインドからの留学生!
メニュー名:エンダイブと胡麻和えサラダ
「エンダイブの苦みを切るために焼いた後、煮ます醤油と胡麻油の味と香りで
エンダイブと相性がよい茄子とあえてサラダにします。」
エントリー№2番Bさん!
メニュー名:キャベツ饅頭、銀あんがけ ふり柚子
「白身魚のすり身に刻んだキャベツを混ぜて油で揚げます。関西人が好きなお好み焼き風に仕上げる日本料理です!」
私、お好み焼き大好きです期待しています(笑)
エントリー№3番Cさん!
メニュー名:黄ニラと蓮根つみれの馬鈴薯包み *馬鈴薯とはじゃが芋のこと
「黄ニラの風味を生かすために、つみれには蓮根とキャベツを肉の割合より多めに入れて
野菜の甘みやおいしさを前面的に出すことで、黄ニラを引き立てます!」
エントリー№4番Dさん!
メニュー名:蓮根まんじゅう 銀あんかけ
「レンコンのでんぷん質を利用して粘りのあるまんじゅうを作ります。
黄ニラといっしよに食べるとシャキシャキ感が加わります!」
エントリー№5番Eさん!
メニュー名:カワハギと黄ニラの炊き合わせ
「黄ニラは美しく鮮明な黄色で、生で食べられるほど甘みが強く柔らかい食材、
火通しを最低限におさえ、シャキシャキ感を残しつつ、甘みを引き出します!」
エントリー№6番Fさんは2品作ります!
メニュー名:白菜けんちん含め煮
「白菜はクセが無いため食べやすく体に優しい野菜です。今回は豆腐を使ってけんちんを作り、白菜で巻きます!」
メニュー名:エンダイブきんぴら
「エンダイブは独特の苦みがあるが、見かけはチコリとレタスに似ています。シャキシャキ感を残すために最後に炒めます!」
「では!はじめま~す」 一斉にスタートまずは自分で使う食材集めからです!
Aさんエンダイブと胡麻和えサラダの準備開始、まずは水切りした豆腐をすり鉢で細かくすりつぶします。ゴシゴシ~
サラダ用の食材の準備は完了!あとは盛り付けるのみ。
素揚げにした茄子は器になります!この後どのように活用するかが楽しみです。
エンダイブに塩を振ると水分が出てくるのでコショーを振って水分を出さないように辛みを付けます。
よく考えていますね!
素揚げにした茄子の上に豆腐生地を絞り出しながら盛り付けます。
豆腐生地の中には何が混ざっているのだろうか?
全員1品につき4人前盛り付けることがルールです。6人の中でAさんが一番早く完成しました。
器とのバランスがいいですね。
Bさんも、すり鉢を使い白身魚のすり身をすりつぶし生地を作ります。
この中に刻んだキャベツを混ぜるのですね。「そうです。」
キャベツ饅頭は1個ずつラップに包み蒸して火を通します。大きさ揃っていますね。
蒸して火が通れば、表面に片栗粉をつけて油で揚げます。
上から美味しく味付けしただし汁にとろみをつけて上からたっぷりとかければ完成です!
きつね色にこんがりと焼き色がついたキャベツ饅頭が美味しそう!
千切りのキャベツをたっぷりトッピング、キャベツを上に盛り付ける発想は和食では斬新です!
Cさんが考案したレシピの主役は岡山産のレンコンです。
「岡山産のレンコンは粘りが強い!ボクのレシピにむいています。」
レンコンの粘りが十分でたところで刻みキャベツ、黄ニラを混ぜて生地が完成!
桂むきにしたじゃが芋の上にレンコン生地を敷、薄切りした茄子をのせて後は巻くだけ!くるりと1回転半!
「すべて同じ大きさになるように1個ずつ重さを計り仕上がっていきます」
こんがりと揚げてアツアツが美味しそう~! ジュワ~といい感じ!
盛り付けも決まったね!添えているタレはどんな味ですか?
「鶏ガラスープに葱油と胡麻油を混ぜてみました」中国料理の発想ですね(笑)相性よさそう。
Dさんが考案したレシピも岡山産のレンコンです。
「糸を引くようなレンコンの粘りを活かしてまんじゅう作ります!」
すりおろしたレンコンに葛粉と卵、油、塩を混ぜてまずは蒸して火を通し、後は油で表面がきつね色になる程度に揚げれば完成。
家庭料理でレンコンをすり卸す発想は少ないと思うけどレンコンの粘りを利用するまんじゅうは手軽で美味しいですよ!
Eさんは今回魚をレシピに取り入れた唯一の学生です。冬が旬のカワハギと黄ニラの煮物です。
「黄ニラはゆで過ぎないようにシャキシャキ感をこだわっています。
下味には黄金色に輝く合わせだしを含ませます」ピカッ!このひと手間が美味しさをアップさせます!
「ボクの盛り付けは黄ニラが一番目立つので正確に長さを切りそろえます!」
美しさのこだわり、プロの料理人には絶対必要。いいぞ!
盛り付ける器は2つの候補があります!まずは両方盛り付けてみる!
やっぱり丸型が綺麗かな~決定!私もそう思います。(笑)
色合いも綺麗な盛り付けとなりました。黄ニラも目立っています!
Fさんは2品のレシピを考案!
豆腐にひき肉、人参、椎茸、さやいんげんを混ぜ合わせ色鮮やかなけんちん生地を白菜で包み込みます。
「白菜はゆで過ぎると、けんちん生地を包むとき破れるので、ゆで加減に気を使いました!」
白菜のゆで加減は完璧!そしてちょうど良いサイズに包めました。
後は味付けしただし汁の中でグツグツと10分煮込めば完成。
一口サイズに切って盛り付け!葛粉でとろみをつけた「あん」をかければ温まります。
ポカポカ(笑)
もう一品はエンダイブのシャキシャキ感を活かしてきんぴらに仕上げました。
きんぴらという料理は和食の定番だけど、エンダイブのきんぴらは珍しい。
私も初めて食べましたが適度な苦みがアクセントとなり意外と美味しいではないか(笑)他の野菜とも相性よし。
今回のレシピコンテストは辻調理師専門学校の日本料理教授をはじめ多数の先生による試食審査を行いました。
普段和食ではあまり使わない黄ニラ、エンダイブなどを取り入れた計7品のオリジナルレシピが完成しました。
エントリーしてくれた学生さん、お疲れ様でした。そして数々の野菜を提供いただきました。
JA全農おかやま様にも感謝いたします。ありがとうございました。
さあ~これから採点表の集計をして結果発表です!
学生ドキドキで待っています(笑)
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。