中国料理の調味料を学ぼう 〜調理理論編〜
今回のブログでは辻調の授業の1つである中国料理の『調理理論』について
少し内容を踏まえながらご紹介させていただきます。
突然ですが中国料理の調味料で思い浮かぶものと言えば何でしょうか?
テンメンジャン?トウバンジャン?ラー油?この辺りが王道ですよね!
実は辻調の中国料理ではこういった特殊調味料も自家製で作っています。
今回はその中でも特に中国料理の基本となる調味料の作り方を紹介します。
まずはラー油から行きましょう!!
こちらが辻調のラー油に使用する材料です。
<材料>
・一味唐辛子
・中国山椒
・桂皮
・陳皮
・八角
・ローリエ
・白ゴマ
・サラダ油
ラー油はお店によって十人十色の作り方がありますが、辻調では様々な香辛料を組み合わせて使用することで、
とても香り良く仕上がるということなのですね...奥深いッ!!
材料が集まれば作り方は非常にシンプルです。
まずはサラダ油以外の全ての材料を混ぜ合わせます。
そこに葱の端と生姜の皮を加えて熱々に熱したサラダ油を...
かけていくっっ!!
ジュワーーーーーーッッ!!という音と共に香辛料のいい香りがしてきます。
粗熱が取れたら一晩常温で寝かせると、さらに香辛料と唐辛子の辛味が油に移って、もう匂いだけでもよだれが出そうです。笑
そして底には唐辛子の粉が溜まってきます、いわゆる沈殿ラー油というやつですね。
ラー油ももちろんですが中国料理ではこの沈殿ラー油をソースなんかに加えてみたり、麻婆豆腐にかけたり色々な料理に使います。
続いて2個目の調味料に行きましょう。
2個目は芝麻醤(ゴマペースト)
材料はこちら!
<材料>
・白ゴマ
・サラダ油(葱と生姜を加えてじっくりと加熱したもの)
最初に白ゴマを香ばしく鍋などで煎り焼きます。
粗熱が取れたらサラダ油を少し加えてペースト状になるまでミキサーにかけます。
ペースト状になれば残りのサラダ油を加えて好みの濃度に調整して出来上がりです。
もしかすると芝麻醤は知らない人がいるかもしれませんが、実は皆さんご存じのある有名な料理にこの調味料が使用されています。
その料理の名前は【棒棒鶏 バンバンジー】です!
今回の授業では先ほど紹介したラー油と芝麻醤を使用しバンバンジーを授業で試食したので、
実際の授業の写真を使用しながら手短に紹介させていただきます!
まずは茹で鶏の処理から!
お腹の中をきれいに洗いよく水分をふき取って塩を全体にすり込んでいきます。
塩がすり込めたら、しばらくそのまま寝かせて塩をなじませます。
塩がなじんだら、鶏の足を持って沸いたお湯の中につけてお腹の中にお湯を入れます。
そしたらお腹の中のお湯を1度出します。
鶏のお腹の中はお湯があまり循環しないのでしっかりと温まるまでそれを2~3回繰り返します。
鶏のお腹の中が温まったらそのままお湯に入れてあくを取りながら5分コトコト弱火で加熱します。
5分経てば火を止めて蓋をして30~40分そのまま置いておきます。
時間になったら鶏を出して竹串などを見の厚い部分に指して火通りを確認します。
赤い肉汁が出てくる場合は火通しが甘いですが透明な肉汁が出てくればOKなので氷水に落として冷まします。
しっかりと冷えたら鶏を胸身とモモ肉にさばいて味付けをしたスープに一晩漬けこみます。
翌日しっかりと味が入った鶏をカットしてお皿に盛り付けていきます。
上にかけるゴマソースは先ほど説明したラー油や芝麻醤など!
これらの材料を全て混ぜ合わせていきます。
ですがここで1つポイントがあります!!
それは芝麻醤を加えたら混ぜないこと!!
ここで混ぜ合わせてしまうとせっかくのラー油と芝麻醤の白と赤のコントラストがくすんでしまします。
なので茹で鶏にかけるときにさっくりと軽く混ぜ合わせてかけていきます。
調理理論では料理だけでなくこういったサービスに関わることなどもしっかりと教わっていきます!
そして出来あがった料理が皆さんおなじみの棒棒鶏(バンバンジー)です。
そしてもちろん調理理論といえばお待ちかねの試食ですよね!
今回の試食はこちらです!
実際の試食分の写真ですがとても綺麗に整列していますね!画面越しでも美味しそうです。笑
ここまでかなりの説明をしていきましたが、今回は実際の授業のほんの1部分を抜粋して紹介しています。
私たちの学校では調理理論を1コマ90分で行っているので
本当の授業ではこのブログの4倍や5倍...もしくはそれ以上の内容を授業で紹介していきます。
そして何より実際の授業では『目の前で料理が見られて』『香りをかげて』
最後に『試食がある』ここが最高のポイントだと思います。
今回のブログは以上ですが、やはりブログでの紹介は五感では感じられない部分があり、とてももどかしいですが、
このブログを最後まで読んでくださり少しでも料理に興味がある方...ぜひ辻調理師専門学校に来てみて五感で料理を体感してみませんか?
~プロフィール~
辻調理師専門学校 中国料理担当
掃部 梓
とても読みにくい名前ですが
実は掃部と書いてカモンと読みます‼︎
中国料理を始めて7年目ですが、まだまだ知らない知識や技術を求めて日々成長中!
"料理に限界は無い"とよく聞きますが、本当に料理の世界は毎日が新鮮で刺激的です!
こんな世界...ぜひ皆さんも飛び込んでみてはいかがでしょうか^^