調理理論の重要性とは!!!???
みなさん、Bonjour!(ボンジュール こんにちは)
西洋料理担当の森 祐貴です。
今回は調理技術マネジメント学科第一学年の
調理理論と呼ばれる科目の授業を覗いていきたいと思います!
調理理論という科目は実習とは違って、
先生が教壇で料理を作って授業を行うスタイルで授業が進行していきます。
今回で七回目の調理理論の授業となるテーマは・・・
「ソース・ベシャメル、だし汁を使わないソース」です。
ソソソソソ、ソース・ベシャメル!!!???
聞いたことのない名前のソースだと思いませんか?
ですが皆さん必ずと言っていいほど食べたことがあるソースですよ!!!?
さあ、なんでしょうか???笑
正解は・・・
ホワイトソース!!!!!!!です!!!
そう、グラタンなどによく使われるソースですよね?
今日は最高に美味しいソース・ベシャメルの作り方を一から調理理論で解説していきます。
まず初めに、ソースのベースになるルーについて紹介していきますが、
みなさん、ルーと呼ばれるもの聞いたことありませんか?
そうです!
カレールーって言いますよね?
材料は小麦粉とバターのみ。ともに同量の1:1の割合で準備します。
それでは作り方です!
鍋にバターを入れて火にかけ、バターが溶ければ火を消して小麦粉を一度に加えます。
さあ、なぜ火を消してから小麦粉を加えるのでしょうか?
正解は・・・
小麦粉を加えると濃度がつき、焦げやすくなるからです!!!
みなさんも作る際には焦げないように火を消して小麦粉を加えてくださいね?
そして、白い粉が見えなくなるまで混ぜ合わせたら再び火にかけて加熱していきます。
ここからは状態の変化を見ていきましょう!!
加熱する前はまだ滑らかな状態です。
火にかけてしばらくすると沸騰し、滑らかだった状態からボソボソした状態に変化していきます。
これが第一段階の変化です。
料理はそういった状態の変化をしっかりと覚えることが大切です。
そこから更に加熱をしていきます!
すると最初の状態よりもさらっと滑らかになって、持ち上げると流れるような状態に変化していきます。
これが第二段階の変化です。
更に加熱をして見た目が艶っぽく変化をすれば白いルーの完成です!!!!
ぱちぱちぱち
今回作成したルーはこの後、白いソースのソース・ベシャメルで使用していくので
色づけないようにして白いルーを作りました。
これがカレーなど、茶色いソースに使うのであれば見た目が艶っぽくなった後もしばらく加熱し、
茶色く色づけたルーを作るといいですね!!
左側:茶色いルー、中央:白いルー、右側:白いルーを細かく切ったもの
ルーは出来上がったら型に流して冷凍にすると保存ができますよ!
写真の右側ようにルーを細かく切った状態で保存をしておくと
温めた牛乳に削った冷凍のルーを加えるだけで簡単にソース・ベシャメルが作れます。
このような保存方法や使用用途、応用についてなども学べる授業を行っています!!!
今回はすぐに使用していくので出来上がったルーが入っている鍋の底を水につけて一度粗熱を取ります。
それではルーが出来上がりましたので、いよいよソース・ベシャメルを作っていきます!
ソース・ベシャメルに使う材料は主に牛乳、小麦粉、バターこの3つ!!!!!
小麦粉とバターはルーを作ってくださいね。
牛乳はもう一つ鍋を用意して沸騰直前まで温めておきます。
それでは作り方です!
先ほど作成しておいた粗熱が取れたルーと温めた牛乳を混ぜ合わせていきます。
さて、ここで問題です!!!!
混ぜ合わせる際に牛乳を温めておくのはなぜでしょうか???
正解は・・・
冷たい牛乳を加えてしまうとルーが冷えてバターが固まってしまうからです!!!!
これはとても丁寧な作り方ですが、温度差を利用し
温かい牛乳を粗熱が取れたルーに入れることでダマになりにくくすることができます。
調理理論という授業ではこういったレシピには書いていないポイントとなる部分を
先生たちが実際に目の前で見せて授業をしていますよ!!!!!
どうですか?調理理論の授業も大切ですよね!
さて続きに参りましょう。
混ぜ合わせたルーと牛乳を加熱していきます。
少しずつですがルーが溶けて液体に濃度がついてきます。
大切なポイントは焦げ付かないように泡立て器で混ぜながら沸騰するまでしっかり加熱することです。
そして最後に一度漉す(こす)ことでより滑らかな舌触りに仕上げることができます。
最後には塩、こしょう、ナツメグで味をつけて完成です。
こういった手間をかけて作っていくことで料理はより美味しくなるのですね!!!
さあ!!!ソース・ベシャメルの完成でーーーーーーす!!!!!!ぱちぱちぱち!
では授業も中盤に差しかかってきたところで本日の料理、海の幸のグラタン!!!!(シーフードグラタン)
こちらの解説をしていきたいと思います。
本日使う魚介類です!!!!!
上右ホタテの貝柱、上左イカ、下えび
今回はイカ、ホタテ、えびといったスーパーでも手に入りやすい食材を使用します。
まずはイカ!!
イカは表面に皮がありますので学校ではこの皮をむく作業を行います。
なぜって???
口の中に皮が最後に残ってしまうからですよ!
その他のポイントとして、イカは表面に格子状に切り込みを入れることで更に食べやすくなり、見た目も良くなります!!!
次はホタテの貝柱!!!
ホタテの貝柱についている硬い部分を外し、4等分に切ります。
加熱してくと水分が抜けて身が縮まるので、グラタンの中でしっかりと存在感が残るように
ゴロッしたサイズにカットしてみました!
最後はえびです!!!!
今回は冷凍のブラックタイガーを使っていきます。
流水で解凍し、殻を剥いて竹串などで背わたを取り除きます。
冷凍エビの下処理には塩や片栗粉で揉んだり、お酒で洗ったりなど様々な方法がありますが、
本日使用するえびは塩で揉み洗いし、2~3等分に切ります。
このように食材の下処理方法や、行う意味理由など様々なことを調理理論ではしっかりと伝えていきます。
それでは海の幸のグラタンを作っていきます!
鍋にバターを溶かしてみじん切りにしたエシャロットを炒め、しんなりするまで炒めます。
魚介類を加えて表面の色が変わるぐらい炒めたら白ワインを加え、
魚介類を液体の中でさっと火を通し、硬くならないうちに取り出していきます!!!!
さあ!!!ここでポイント!!!!
魚介類に火を通した液体はここからとーーーーーーーっても煮詰めます。笑
これがこの料理のポイントとなる部分です!!!
魚介の旨みが溶け出した液体をしっかりと煮詰めていくことで旨味が凝縮されます。
この作業をしなければ魚介の味や香りがソース・ベシャメルに負けてしまうのです!!!!
その大事なポイントの味を見たい人!!!???
はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!!!!!!!!
...ということで、みんな教壇にでてきて味を見ていきました。笑
みんな、魚介の煮汁を煮詰めた煮汁だけでおいしい!!!!と盛り上がっていました。笑
このように調理理論では途中経過の状態の変化や、ポイントを可能な限り確認できるようにしています。
最後はソース・ベシャメル、火を通した魚介類、煮詰めた煮汁をすべて混ぜて一つにし、
少しだけ炊いてあげることで全体の味がまとまっていきます。
マカロニグラタンでも同様に、ソースと具材を炊くという作業はポイントです!!!
グラタン皿に入れてチーズを振りかけてオーブンで焼いていきます。
グツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツグツ
あっつあつになるまで加熱をして美味しそうな焼き色がつけば完成!!!!!
真冬に食べたい料理かもだけど、真夏でもおいしさは変わらない!!!!!笑
魚介の旨みたっぷりの海の幸のグラタン(シーフードグラタン)の完成!!!!!
学生も大喜び、ハフハフ、フーフーフーしながら笑顔で試食しました!!!
このような感じで調理理論の授業は学生を巻き込みながら
先生と学生とみんなで話をしながら楽しく、料理の勉強をしています。
実習では経験を、理論では知識を、この2つの授業があることで
より理解が深まっていくのですね!!!!!
これからもみんなで楽しく授業していこうね!!!!!笑
みんながすてきな料理人になれるように
先生もこれからも授業頑張るぞ(o^―^o)ニコ
~プロフィール~
辻調理師専門学校 西洋料理担当
森 祐貴
大阪府出身
格闘技大好き、料理大好き!!!
休日はドライブに行ってリフレッシュしてます!!!!