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辻調理師専門学校

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麹の作り方『実践編 その3』~温度管理が大切な理由!~

調理師本科
調理技術マネジメント学科
高度調理技術マネジメント学科

2020.01.18

こんにちは!(ノ・ω・)ノ
中国料理班の中島です!

前回に引き続き麹作りについて説明していきたいと思います!

前回は時間経過による状態の変化を説明したと思うのですが、
実は麹作りには見た目の変化以外にも重要な事があります!

それが温度の変化なんですね!

わざわざ温度計を刺して、尚且つ発酵機なる大それたものに入れるには訳があるんですね!

それではどのような温度変化をしていくのかを見てみましょう!

こちらが麦を蒸してさらしに包んで発酵機に入れたときの温度です(10月13日23時)
ちなみに麦味噌用と醤油用の2種類の麹を仕込んでます。



2つの温度は若干違いますが約29℃ですね。
発酵機の中にある温度計は上の数値が温度、下の数値が湿度になっています。
麹の発育条件は湿度も重要になっていて乾燥しているところではあまり元気に育ってくれません。
この段階ではまずは表面にコウジカビを生やすのが目的なので湿度は高い状態を保ちます!

ではなぜ麹に温度計を刺しているのにわざわざ発酵機の中にも温度計を入れてるかですよね!

その理由はこちらを見ていけば分かります!それでは温度の変化を見ていきましょう!

まずは(10月14日6時30分) 7時間経過

室温に比べて中の温度はそこまで差がありません。
少し温度が高かったので発酵機の温度を下げました。

続いて(14日 9時30分) 10時間経過

庫内の温度が約32℃なのに対して麹の温度は36℃まで上がっています!
これを見越して先ほど庫内の温度を下げたんですね!

そして前回紹介したさらしをほどいた状態

この時の温度がこちら!(14日 12時30分) 13時間経過

庫内の温度は約33℃なのに対して麹の温度はなんと約40℃!!
そうなんです!麹は育っていくと発熱する特徴があるんです!

そして以前にもお話をしたように温度が高すぎると死滅してしまいます・・・
気を付けないと自身の発熱により死滅、なんてことも・・・( ´;ω;` )

まだ慣れていない初めの頃に仕事から帰ってきたら
44℃くらいまで上がっていてめっちゃ焦った経験があります(笑
その時はその後も元気に育ってくれましたけどね!

そして前回の最後に紹介した時の温度がこちら!(15日 6時30分) 31時間経過

同じような作業なので紹介は省略していますが、
14日12時半から15日6時半までの間に何度か固まった麹をほぐす作業をしています!

前回お伝えした種まき後31時間経過している間に麦にはこのような変化があったんですね!

再度おさらいですが、麹は生き物!

経過時間はあくまでも目安でしかなく状態を判断して次の工程に移る必要があるんです!

とまぁ、そのあたりの話しを詳しくすると面白くない話になるかもしれないので今回はここまで!

次回は遂に麹が完成!!
する予定です!(笑)

それではまた~(๑˃̵ᴗ˂̵)و

今回の番外編
最後の写真、片方の温度計が28℃になってましたよね?
実はあれは麦で作った麹ではなく豆で作った麹なんです!
豆麹は比較的低い温度で作る必要があるんです!
この豆麹は中国料理で使う発酵調味料を作るために仕込みました
麦麹が完成したら紹介したいと思っていますので楽しみにしててね~(。•̀ω-)b