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辻調理師専門学校

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豆豉の作り方『実践編 その4』~乾燥から熟成を経て完成まで~

調理師本科
調理技術マネジメント学科
高度調理技術マネジメント学科

2020.02.23

こんにちは!(ノ・ω・)ノ
中国料理班の中島です!

最近の記事では中国料理で使用する発酵食材のトウチの作り方をしています!
前回は豆麹を塩水で漬け込んで柔らかくなるところまで紹介しましたね~

そして2種類のコウジカビを使用して作っていますが、その差はでているのでしょうか?
と、いうことで前回の続きに行きたいと思いますが、味噌用のほうはきれいに形を保っていますが
醤油用のほうはすでに危うい感じです・・・

味噌用

醤油用

それでは醤油用のほうをひとまず乾燥していきましょう!
あまりきれいな絵面じゃないけど許してね・・・

まずはザルに上げて水分をしっかりと切ったら天日干しをし、乾燥させていきます!

アップで見てみると・・・

大分柔らかくなってるのがわかるかと思います!

実はこの豆豉 昨年末に家で仕込み、冬休みが明けると同時に学校へ引っ越しをさせ
現在学校の屋上で乾燥中となっております!

左側に移っているのは以前作った麦麹を乾燥させているところですね~

ちなみに豆豉の1回目の回に書いてありますが、画像のデータを確認したところ
元旦の夜に豆麹が完成していました・・・(笑)

自分でも大晦日から正月にかけて年始そうそうなにしてんねやろって感じですわ・・・

それでは気を取り直して乾燥具合を見ていきましょう!

まずはこれが干し始めの1月11日!(1日目)先ほど紹介したものですね!

そして15日(5日目)

断面はこんな感じですね

1日目の状態だと手では持てないほど柔らかくなっていましたが、
5日経って大分乾燥しましたがもう少しこのままにしておきます。

そして20日(10日目)



10日目でいい感じに水分が抜けていたので乾燥はここで終了!

以前作った際は夏場でずっと外にほったらかしにしてたらカラカラになってしまった経験があるので。
それはそれで美味しかったですけどね!

それでは室内に取り込んで片方は空気を抜いてこのまま熟成期間に入ります。

そしてもう片方は水分を切ったときの液体に再度漬け込みます!
そしてまた柔らかくなればまた乾燥することにより、より濃厚な豆鼓が出来上がる!という作戦です!
実際にこのような方法で作る地方があるみたいなんですよね~

ちなみに味噌用の方はというと・・・

まだ形を保っていますが食べると柔らかくていい感じなのでこちらも干そうと思います。





実は醤油用のほうは溶けすぎていて形が崩れてしまうものもあったので・・・

醤油用の分解力恐るべし・・・と、まぁこの後は長い熟成期間を経て徐々に色が黒くなっていき、
うまみも増して完成となります。

以前作ったもの

今現在の味は醤油用のほうは、力強いうま味の中に昆布のような風味を感じ、とても興味深いものに。
恐らくですが、昆布のうまみ成分であるグルタミン酸と同じ物質が多く生成されているのかなと。
ただ、うまみに香りはないのでその香りがどこから出てきてるのかはわかりませんが、
とても興味深い結果となりました!

と、まぁこちらも長きにわたり作り方の紹介をしましたが作り方自体は至って簡単!

ただし、日本の味噌や醤油と同様で中国にはいろいろな豆豉が存在するそうです。
(僕が調べた文献にはそう書いてありました!笑)

やはり地方によってそれぞれ特色のある作り方をしているようで、大豆ではなく黒豆を使用したり、もち米やお酒と一緒に発酵させたり、大豆の吸水量が異なったり、蒸し加減の違いや漬け込む水分量の違い、乾燥させる、させない等・・・

面白いものでは西瓜の良くとれる地域では塩水の代わりに西瓜の果肉に塩を溶かして漬け込むところも!
(西瓜豆豉と言うそうです!)



それでは次回は豆板醤に続いて誰でも名前は聞いたことのあるあのメジャーな調味料を紹介しますよ!!

それではまた~(๑˃̵ᴗ˂̵)و