豆豉のその後 ~そのお味は・・・~
こんにちは!(ノ・ω・)ノ
中国料理班の中島です!
前回は中国料理の発酵食材の豆豉の作り方を紹介しましたが、
その際に紹介した味噌用で仕込んだ物の乾燥が終わったので
その味の感想をお伝えするのと豆豉の種類を紹介したいと思います!
まずは味噌用の麹で仕込んだ豆豉ですが、こちらが乾燥終了時のものです。
醤油用のものと比べたらほぼほぼ原形をとどめていますね~
醤油用のもの
味の感想はというと醤油用に比べうまみは劣ってるもののうまみのバランスが取れ、
優等生な感じにまとまっているといった印象でしょうか。
といっても若干のえぐみを感じるほどに醤油用のうまみが強かったため弱くは感じますが
バランスはこちらの方が優れている印象です。
勿論この後熟成期間を経て完成しますので
その間にどのように味が変化していくかが楽しみなところですけどね~
それでは続きまして、数ある豆豉の中から今回は学校で使用している2種類の豆豉を紹介したいと思います!
まずはこちら!
こちらは陽江豆豉といって中国の南に位置する広東省で作られている豆豉になります。
東南アジア、南北アメリカなどの数十か国に輸出されている最もポピュラーな豆豉の一つですね~
大きな特徴は中国でよく使われる毛カビ種ではなく日本でよく使用されるコウジカビの一種であるAspergillus種を用いて作られているところでしょうか。
そしてもう一つがこちら!
こちらは四川省で生産される300年余りの歴史を持つと言われる永川豆豉!!
この豆豉は毛カビの分解酵素を利用し、作られているそうです。
味の違いはというと陽江豆豉の方は酸味の後にさっぱりとしたうまみを感じる印象ですね。
永川豆豉の方は酸味を感じた後に力強いうま味がグワーッと押し寄せてくる感じでしょうか。
個人的には永川豆豉が好みです!
どちらにせよ、このまま食べてもそれなりに美味しいですが、あくまでも料理の名脇役な役どころなので、
そこまで主張が強い味ではありません。
見た目はこんな感じですが
左が永川豆鼓で右が陽江豆豉になります。
違いが分かりづらいかもしれませんが陽江豆豉のほうが水分が少ない感じですね。
それでは続きまして、僕が過去に作った豆豉と比較をしてみたいと思います!!
その豆豉がこちら!
右側が初めて作ったもので乾燥が終わったのが去年の8月ですね。
ですので現在で半年以上経っています。
初めはここまで黒くなかったはずなので熟成されていったんでしょう!
続いて左側が、開封西瓜豆豉といって塩水の代わりに西瓜の果肉に塩を入れて漬け込んで作られる豆豉です!
とある文献に書いてあったのを見つけ、おもしろそ~!という興味本位から、いてもたってもいられなくなり、スーパーに西瓜を買いに行った去年のお盆の出来事です・・・(笑)
ちなみにこちらが漬け込み直後で
こちらが漬け込んで2カ月経過し、乾燥させる直前のものです。
そして市販品と比較したものがこちらです!
左が自作の西瓜豆豉、真ん中が市販の永川豆豉、右が自作のノーマル豆豉です。
粒の大きさに関しては右が一番大きいのは大豆の中でも高級品種の青大豆の秘伝豆という大豆を使用しているからだと思われます。
普通の大豆より大ぶりで甘味もあり美味しい大豆でしたので、これを使えば美味しいのできるやろ!的な安易な考えで使いました(笑)結果は後程・・・
色はやはり市販のものが一番濃い色ですね~
それでは気になる味について!
まず右側の一番大きいものですが、初めて作った為温度調節がうまくいっておらず
憎き納豆菌に大分汚染されていると思われます・・・
その証拠に豆麹が出来上がる直前にはツーンとするアンモニア臭がしていました。
その結果うまみは十分にあるのですが、豆豉としてはあまり好ましくない香りがしており、それは初期段階から熟成が進んだいまでも残っています。
総評としてはうまみはあるが雑味が強く、美味しいとはあまり言えない・・・といったところでしょうか。
続いて西瓜豆豉!!
こちらはなかなか良いですよ~
西瓜の風味こそしないものの西瓜の甘味が作用しているのでしょうか。
強い甘みを感じるほどではないのですが、他の豆豉と比べうまみ以外にほのかな甘みのようなものとうまみが合わさり、奥深さを感じる味わいとなっております。
さて、気になる市販品との比較ですが・・・一番美味しいのは・・・!
永川豆豉!!
残念ながら市販品のクオリティには勝てず・・・
ただ、陽江豆豉より自作の西瓜豆豉のほうが美味しいと思います(笑)
ただし、これはあくまでも僕個人の主観ですのでね~
この2つはほぼ初めて作ったものです。
その経験を生かして前回紹介した豆豉を作っているので今後どのようになっていくのでしょうかね~?
それではまた~(๑˃̵ᴗ˂̵)و