OSAKA

辻調理師専門学校

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料理の歴史って必要ですか?

調理師本科
調理技術マネジメント学科
高度調理技術マネジメント学科

2021.05.19

4月から新学期が始まりました。
うれしいことに多くの新入生が調理師を志して入学してくれました。ありがとうございます。
限られた学生期間の中、これからの調理師人生の中で学校でしか体験できない学びをしてほしいと思います。
そのために職員は全力サポートです。

今日の話題は、4月に入学した学生からの質問:
「料理の歴史って必要ですか?」という話です。
ちょっと難しい話かも知れませんが最後まで読んでください。

まずは内田の結論:「とっても大切で必要です。」

「型破り」って言葉を聞きますよね。
常識を打ち破り「新しい事を成し遂げた」歴史上の偉人などの形容にも使われます。
この「型」ってなんですか?「決まり」、「常識」と置き換えると分かり易いでしょうか。

たとえば、
・鶏むね肉は鶏もも肉より柔らかい
・お味噌汁と言えば赤みそ(内田の出身は愛知県三河地方です)
知っている人からすれば「常識」と思っていることが「決まり」や「型」なのです。
自分が知っている事と違う事を聞くと、「なんでそうなの?」と疑問が生まれます。
この疑問を解決するために、自分に合わせた「新しい方法・型」を考えたり・作りだしたりします。
そしてその「新しい方法・型」が他人からも認められて、
「型破りな人・偉人」と言われるようになったと思うのです。

調理師に置き換えてみると、
今までの料理の常識や決まり(料理の歴史)を知っている・勉強しているからこそ、
「今の料理」との違いに疑問を持ち、将来の「新しい自分の料理」を想像していけるのではないでしょうか?
「昔」の上に「今」があり、「今」の先に「将来」は積み上がっていきます。

これからの料理界を担う学生達だからこそ、料理の歴史(昔)を学生時代(今)に覚えて
調理師としての土台を作り、自分の料理・型(将来)を積み上げていってもらいたいと思います。







ヌーベル・キュイジーヌと言われた時代のフランスで、先輩職員が体験してきたことを
学校のコラムに書いています。興味を持った方はぜひ読んでみてください。

コラム「これがフランス料理だった」
https://www.tsuji.ac.jp/hp/fran/index.html

~プロフィール~

辻調理師専門学校 西洋料理 の 内田(ウチダ) です。
料理はもちろん、野球と音楽、学生からの質問が大好き。
ただし、話が長いので時間に余裕をもって来てください。