食の安全を第一に考え、食材の特徴や栄養を知る。
ここで得た「知識」は、おいしい料理の土台となる。
【栄養学】卵の構造と栄養素を学ぶ。
鶏卵は、主に「卵殻」「卵白」「卵黄」から成り立っています。「卵殻」は内部を保護する役目があり、その主成分は炭酸カルシウム。表面には微細な気孔が多くあり、ここから卵は呼吸しています。
「卵白」は、粘性の高い濃厚卵白と粘性の低い水様卵白からなり、約90%が水分。残りの大部分はタンパク質で構成されています。「卵黄」は、水分が約50%で残りは脂質やタンパク質。新鮮な卵の卵黄膜ほど強くて張りがあるため、鮮度を見分ける目安にもなります。
食材のおいしさを引き出すには、
食材の構造と特性を知ることが大切です。
[栄養学]では、食品の栄養面や特性をうまく引き出し、安心しておいしく食べられる料理・お菓子をつくるための方法を学びます。授業では体験による学びを重視。たとえば、砂糖は上白糖とグラニュー糖では甘みも、お菓子の仕上がりや見た目も違いますが、実際につくったものを試食することで確かな知識になっていきます。食材の特性を知ることで、食材に感謝する気持ちも養ってほしいですね。
栄養学・安全学担当
東京・東京家政大学卒
Reiko Kawai
河合麗子
【安全学】卵の鮮度を見分ける方法を学ぶ。
卵白を構成するタンパク質には、自己消化と細菌増殖を防ぐための特殊な作用があります。そのため、鶏卵は動物食品の中で生のままで最も保存性が高い食品だといわれています。
鮮度を見分けるには、平らなガラスの上に卵を割り落とし、その形状を調べます。水様卵白が少なく卵白があまり広がらないもの、卵黄がよく盛り上がり、直径が小さいものが新鮮卵と見分けられます。血液を含む、いわゆる血玉に商品価値はありませんが、血液が少量のものは食べるのに問題ありません。
食品衛生の知識は料理の世界では不可欠。
プロとしての自覚にもつながります。
お客さまが安心して食べられる料理をつくるには、どうすればいいか。それを学ぶのが、[安全学]です。食の安全に関する知識は、料理のプロとして欠かせない重要な知識のひとつ。授業では「食中毒」「食品表示」「衛生管理」の3つの視点から食品の安全について学習します。食中毒などの事故を起こさないよう、つねに消費者の目線で料理をつくり、食品と向き合うことの大切さを学びとってください。
栄養学・安全学担当
東京・女子栄養大学卒
Keiko Ihara
井原啓子
- 辻調グループのチカラ
- 食材1つ1つを根本から理解し、正しい知識を身につける。