「1人1尾の鱧を使い土瓶蒸しを作る! 」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理本科のブログ5
今回は学生の個人実習の風景をお届けいたします。
日本料理だけを学ぶ『日本料理本科』のブログ5回目。
関西といえば鱧・はも・ハモ!!!
天神祭り・祇園祭では鱧が欠かせないほど関西では人気の食材です。
今回は夏から秋にかけて脂が乗り美味しくなる鱧を実習で料理します。
1尾500gの活締め鱧を1人1尾卸して骨切りし土瓶蒸しを作成していきます。
鱧を卸すのは2回目で殆どの学生が手順は理解しています。
(在校生はtラーニングという動画教材をいつでもどこでもスマホで確認できるので、
鱧の卸し方が気になれば直ぐ確認できます)
では実習授業を覗いてみましょう。
AM9:00活締め鱧が人数分入荷。
早速皮のぬめりを取り水洗い開始です。
水洗いが終われば水分をしっかり拭き、目打ちをうって卸し始めます。
鱧の骨は特殊で、頭から肛門あたりまでは三角形です。
まず頭の付け根から包丁を立てて包丁を入れ、肛門から尾までは包丁を寝かせ尾まで卸します。
コツは右手で包丁の角度を調節し、左手親指を包丁のみねに添え親指で包丁を引きながら卸すことです。
背びれぎりぎりまで包丁を入れて鱧を裏返します。
次は尾から頭に向かって包丁を入れます。
裏身も頭側は骨が三角形なので包丁を立てて骨を切り離します。
おっとこの学生は初めの包丁の入れ方を失敗したのか頭の付け根がボロボロになっていますね。
こちらは骨に身が残っています。
「失敗は成功のもと!」失敗を恐れずどんどん実習に取り組みましょう。
鱧の卸し方は難しいですがコツをつかめば直ぐ上手になります。
学校では上手く卸すコツを学べ、実習も続けて数回行うので上達が早いです。
皆さんも本校で料理を学んでみてはいかがでしょう。
中骨を取った後、まだ骨が残っているので全て取り除きます。
(残った骨をきれいに取り除かないと背ヒレがきれいに外せません)
綺麗に中骨を取り除くとミシン目と呼ばれる骨の跡が見えます。
腹骨をすき取ります。
腹骨は油でカリカリに揚げると美味しいです♪
最後はヒレを包丁の刃元で抑え、身を引っ張りながらヒレを抜いてしまいます。
鱧の骨切り!
鱧は小骨が多いので骨切りをしないと食べられません。腕の見せ所ですね!
骨切り包丁という大きな包丁で重みを利用し細かく骨を切っていきます。
骨切りした身を3cm幅に切りお湯の中で火を通していきます。
処理を終えた鱧を使って土瓶蒸しの作成です。
湯川先生の説明をしっかり聞いて美味しい土瓶蒸しを作って下さい。
これぞ秋の料理!松茸は入りませんが美味しそう~!
横に添えた酢橘が良い仕事をしてくれます。
さあ自分達で作ってみましょう!
鰹と昆布で一番だしを引き、土瓶蒸しに使う吸い地を合わせます。
具材を盛り付け、吸い地をはり一度火にかけ沸騰させると出来上がりです。
出来立て熱々を頂きま~す!
秋の代名詞「土瓶蒸し」贅沢で美味しいですね
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理担当
髙橋 康志
三度の飯より釣りが好き!
釣った魚を卸すのが楽しくて料理の世界に入りました。
日本料理本科で頑張っている生徒さんの授業風景を
ありのままに紹介して行きたいと思います。