「先生!放課後、練習できますか?」 ~日本料理だけを学ぶ辻調 ブログ6~
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2021年4月に日本料理本科(1年制)日本料理クリエイティブ経営学科(2年制)が
辻調理師専門学校の日本料理学科として開設されました。
この2つの学科では日本料理の会席料理を中心に学びます。
4月10日から授業も始まりこの日は5月24日。
その間、学生は包丁研ぎから始まり、野菜の切り方、大根の桂むき、子芋の六方むき、
茄子のねじむき、鯵の三枚卸しなど包丁技術の練習を主に重ねてきました。
こちらの2つの学科では授業終了後も実習室を開放しています。
希望する学生は自主的に練習しているのです。
16:20授業終了後、学生が続々と実習室に集合。
「先生!俺きょうは桂むきします。見てください」「私は包丁を研ぎま~す!」
学生が取り組む内容は苦手な包丁技術のトレーニング、毎日使う包丁の手入れなど様々です。
今日の担当は石田先生、さっそく学生からの質問です!
私の刺身包丁の先端だけ、何度研いでも切れ味の良い刃がつきません。原因はなにですか?
「刃の先が砥石にあたっていないなぁ、指で押さえて少しだけ角度をつけて研ぐと解決できる。」
「ほら、この角度で研いでみて!」
わかりました!
石田先生!私の包丁も見てください。鋭い刃、ついていますか?
「鋭い刃ついているよ!包丁研ぎ上手やね!」
先生に褒められると嬉しいですね!
包丁研ぎに使う砥石はいつも表面を平らにしておかないと、表面が凸凹の砥石で研ぐと包丁の刃が変形します。
学生は「砥石ならし用砥石」と言って「砥石を研ぐための砥石で砥石が平らになるように研ぐのです」
ややこしい説明ですいません。
ゴシゴシと力を入れて研ぎます。実はこの仕事、包丁研ぐより疲れます。
こちらの学生は大根の桂むきの練習ですね。2人とも大根を持つ手の指の位置、姿勢ともいいですよ!
長くて薄い桂むきをむくには大根の持ち方がポイントです。
このまま練習を重ねればすぐに上達すると思います。
大根の桂むきは最初、手先の器用な学生、そうでない学生と差があるものの
それぞれポイントさえつかめば後はそれに応じて繰り返し練習すればこのように長く薄くむくことができます。
先生、ボクはまっすぐむけますが、長くむくことが苦手です!
「もう少し大根が並行になるよう持てば切れにくくなると思うよ!」
やってみます!
こちらはインドネシアからの留学生アマンダさんです。
将来バリ島で日本料理店を開業するのが夢だそうです!
先生私の桂むき見てください!
しっかり練習しました!
ではアマンダさんやってみようか!動画で確認してね。再生スタート!
すごいぞ!
2mはむけています。しかもまっすぐ!
アマンダさんは辻調に入学するまで調理経験はありません。
入学してまだ2カ月もたたないのにこれだけむけるとは、相当練習しているのでしょう。
担任の松島先生にも見てもらいたいなぁ~ということで連れてきました。
「あんたすごいやん!」
松島先生から最高の誉め言葉をいただきました。
こちらの学生は「茄子のねじむき」の練習。紫色の茄子の皮を超うす~くむく包丁技術です。
薄刃包丁の刃部分のすべてが切れ味ビンビンでないとスムーズにむけません。
ねじむきがへたっぴな奴はまず包丁研ぎからがんばれ!
こちらの乙女たちも茄子のねじむきの練習です。
オッ!大根の桂むきの練習量もすごいね!
先生、ねじむきのコツ教えてください。
「包丁は茄子に当てるだけ、茄子を持つ手をおもいっきりひねるように動かす」これがコツ!
わかりました!やってみます。
これまでの練習の成果を見てもらいましょう!再生
茄子の皮を薄くむくと御覧の通り薄っすらとした緑色に!
これを油でジュワ~と揚げるとエメラルドグリーン色の揚げ茄子となるのです。
オッと時計を見ると18:00!
「ハイ終了!片づけるよ~」
みなさん、今日の練習の成果はありましたか!
何かができるようになると自信につながり、もっともっとうまくなりたい。
あるいは次の事にチャレンジしてみたいという気持ちになりますよね。では本日もお疲れ様でした。
明日も教室開放していま~す。放課後、実習室で集合ね!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川 健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。