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「これが日本料理クリエイティブ経営学科2年生の期末試験です!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ4

日本料理
日本料理クリエイティブ経営学科

2024.09.02



7月末、夏休み前日に前期末グループ実習の試験がありました。

9時10分 
まずは試験監督の松島先生から試験のルール説明です!
「鯛をメイン食材として料理5品をルールに沿って時間内に仕上げてもらいます。」
「各班で煮方、八寸場担当を決めてください!」 
*煮方→野菜をゆでたり、煮たり火にかける仕事を主に担当
*八寸場→主に魚を卸す、野菜を切る、盛り付など火を使わない仕事担当


試験のスケジュールはこんな感じ! 
ただグループで料理を作るだけではありませんよ!



9時20分~9時50分
ここからが試験です!
個人で「時間計画書」を作成していきます。
班で相談して決めた煮方担当の人は煮方のみ!
八寸場担当の人は八寸場のみを20分で作成します。


は~い9時50分ね!終了。全員分回収します。
何を評価するのだろうか?
①仕上げ時間、②段取り、③工程、④ポジョンがやるべきことを評価します。
この時間計画書に沿って料理を作るわけだからとても重要!
Aさんは八寸場を作成!評価は満点の20点わーい(嬉しい顔) 
Bさんは煮方だが仕上げ時間がかかれていないので結果10点でしたもうやだ〜(悲しい顔)



9時50分~10時5分までは各班の中で一番すばらしいと思う時間計画書、煮方分、八寸場分、
一つずつを選びそこに書かれた通りに料理を完成させていくのです。
「うちの班はC君の書いた煮方、Fさんの書いた八寸場のやつでいこう!」決定。
あとは念入りな打ち合わせをして作るで! 
は~い!ミィーティングは終わりね!



材料確認を終えていよいよ料理作成スタート!
まずは八寸場の仕事から鯛のうろこをしっかり取り、三枚おろしへ! 
オッ!とてもスムーズ。


2年生の彼らは鯛に限らずいろいろな魚をきれいに卸すことができますよ!


刺身を切るのも八寸場の仕事、鯛の皮をスーッと引いてこれもスムーズ。



同じ鯛の腹側の身でも繊維の方向が違います!そのため包丁を斜めに引くか!突くかを見極めます。
そして繊維の方向に沿って、そぎ造りにします!



造りは2種類作成、皮側に熱湯をかけて、氷水にじゃぼんと落とすと皮も柔らかく食べられる!



背側の身は8㎜幅の平造りにします。腹側の身は5㎜厚さのそぎ造り!
松皮造りの完成(松の木の皮肌ににているから松皮造り)これも八寸場担当。


鯛の頭は、二つに割る! 
鯛のあら煮、鯛の潮汁の2品作ります。



霜降りした鯛のあらはきれいに洗って潮汁の準備。ここから煮方が担当。


こちらでは煮方が鯛のあらを「あら煮」用に鍋に並べます。
適当に並べるのではく鍋に伝わる火力を想定して硬い鯛の頭部分、柔らかいかまの部分に分けて配置します。
「ここはビシッと!厳しく採点するよ!」松島より


この班、鯛のあら煮は常温で仕上げるようです。確かに熱々でなくてもおいしい料理ですOK!
煮詰めた煮汁を最後、鯛にかけながら艶よく仕上げることが評価されますが
良し、悪しは全員の評価となります!
この学生が代表で作っているということです。責任重大ですね!



真剣な表情で桂むきをする八寸場担当の学生!うす~く、うす~くと心の中で呟いているのでしょう。
1㎜の厚さでむけています、すごい! 
桂むき代表だけのことはあるね!
千切りにすれば刺身に添える「けん」ができます!これは高評価です。


これは桂むきの応用です!人参を桂むきにして12㎝長さの線状に切った後、
箸にくるくると巻き付ければこうなります!
刺身に添えますがこれも高評価ですね。


刺身に添える大根のけん、より人参、水前寺海苔、それぞれ色、形、触感の違いが刺身を引き立てます。
すべて八寸場の仕事でした。



次は揚げ物の準備です!
こちらの班は煮方の仕事としていますが、
湯葉、海苔、薄切りにした鯛の身、卸した山の芋を中央に置き巻いていきます!
これを高温の油で仕上げる寸前に揚げます。


松島先生何をチェックしていますか? 
「蓮根せんべいの蓮根の厚さを1枚ずつチェックしています」これは2㎜、これは5㎜(・・?


蓮根せんべいはカリッとした状態で仕上げなくてはいけません!
蓮根の厚さが違えば統一した完成度になりませんよ! 
結果、厚みの違いで触感の違いがあり減点もうやだ〜(悲しい顔)



本日の揚げ物は煮方が担当、向かって左下から蓮根せんべい、その上は鯛湯葉巻き揚げ、
右に行って鯛せんべい、その下は鯛コンフレーク揚げです!
松島先生の評価はどうだろうか?気になりますね。



胡麻をじっくりと香ばしく煎ります!こんな感じでどうですか → OK。


煎った胡麻はすり鉢でゴシゴシとすりつぶして醤油、みりん、だし汁で味をつけます。
下味をつけたホウレンソウを和えれば完成となります!これも主に煮方が担当ですね。



料理作成は最大2時間40分! 
11時5分から始まり時計を見ると12時40分!
残り10分! 
みんなで時間計画表を確認しながら料理の盛り付けに移ります!



刺身の盛り付けは八寸場が担当、Cさんがお手本をひとつ作ります! 
よしこの通り盛り付けて!
了解。



並行して煮方担当が揚げ物、八寸場がホウレンソウの胡麻和えを盛り付けます。


鯛のあら煮は煮方が仕上げますが雑に扱うと身がボロボロとなり最悪な結果となります。
そぉ~と優しく盛り付けてください。


最後は鯛の潮汁を熱々状態で盛り付けて完成!これも煮方が担当しました。


すべての料理5品の盛り付けが完了!鯛の潮汁は味付けも評価されます!
合格基準は塩分濃度0.5%から0.9%までが合格となります!オッ0.8%、よし合格だ!わーい(嬉しい顔)




3つの班に分かれて実技試験に臨みましたがそれぞれこんな感じで仕上がりました。
すべての班とも時間内に完成していますよ! 
これから松島先生の厳しい採点後、合否が決まります!
長時間に及ぶ実技試験お疲れ様でした!


~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川健 

香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。