日本料理だけを学ぶ辻調「新学科」のはなし9
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※本記事内での写真は過去の授業時のものを使用しています。
来年の4月、辻調理師専門学校に2つの学科が新設されます!
内容はズバリ!日本料理だけを学ぶコースです。
学科名となる「日本料理本科」は1年制!「日本料理クリエイティブ経営学科」は2年制だよ。
どんな授業が予定されているのか?より具体的にイメージしてもらえるように、
過去のエコール 辻 大阪「辻日本料理マスターカレッジ」の授業風景写真とともにご紹介していきます!
6月の中旬にもなれば学生は学校、料理を作ることにも慣れてきます。
4月から5月にかけて何ができるようになるのか、まずは薄刃包丁の基本技術として
短冊切り、せん切り、千六本、乱切りが正確に切れるようになります。
次の課題はスピードをつけて切れることです。
並行して桂むきの正しいむき方ができるようになりますが、
たった2ヶ月では合格となる桂むきがむける学生はほとんどいません。
しかしここから目に見えるように上達していくのです。
この様子は改めてブログで紹介しますね。
魚に関してはアジの水洗い(ウロコ、内臓を取ること)三枚おろしが正確にできるようになり
次の課題の鯛も水洗い、三枚おろしができるようになります。
そればかりか鯛を使って平造り、そぎ造り、薄造りまで人に提供できるレベルまで仕上がってきます。
今日は薄刃包丁を使った「むきもの」の個人実習を紹介しますね!
6月中旬頃「子芋の六方むき」「茄子ねじむき」を初めて学びます。
みなさんの見慣れた子芋と茄子ですが子芋は家庭料理でも皮は当然むきますが、
茄子の皮をきれいにむくことはあまりしないよね。
プロの料理人は写真のように子芋はバランスの良い六面に皮をむき、
茄子は紫色の皮をできるだけ薄くむきます。どちらも包丁技術が必要です。
これをめざして授業開始!
授業前日までに学生は動画で何度も繰り返し動画で子芋のむき方、茄子のむき方を観て
ポイントがイメージできています!
まず授業早々、友達と再確認します。
「子芋の皮は止まらず一気にむくは絶対だよね!」
「丸みはココで一気にカーブをつけるんだよね」
「子芋は親指と人差し指で持つんだよね」などなど、
学生同士で自分の言葉で意見交換します。
初めてむく子芋の六方むき、形に統一感がないが、表面はツルッとむけています。
もう一度動画を観るとヒントが隠されているよ!
初めての六方むきですが、
学生全員とも表面をツルッときれいにむくことは簡単にクリアしますが
六面をバランスよくむくことが難しい。
学生はそれぞれ「できている点とできていない点」が違います。
先生はそれに応じてアドバイスしてくれます。
「○○さんの六方むきのバランスが悪いのはカーブをつける角度が統一されていないから!
同じところでカーブをつける練習がポイント、いいかな」
ハイわかりました!
先生のアドバイスを忠実に守り練習することが上達の近道となります!
写真中央の子芋を見てください、練習の成果が表れています。
次の課題は1個だけでなくすべての子芋を同じ大きさ同じ形にむけることですね。
自分の上達が目に見えると楽しくなりますよね(笑)
次は茄子のねじむきです!
ねじむきは、茄子の皮を超薄くむくための包丁技術です。
まずは包丁の切っ先から刃元まですべてに良く切れる刃がついていないと難しい技術です。
包丁を常に研いでいる学生とそうでない学生の差がでます
「俺も今日からしっかり包丁研ごう!」となります(笑)
ところでなぜ?「ねじむき」と呼ぶのですか!いい質問ですね。
茄子の皮はとても柔らかくて切れやすい。
そのため包丁の動きだけでむこうとすると皮が厚くむけてしまい表面の色が悪くなります。
(理想はエメラルドグリーン)
ひどいと中の種が見えたりすることもあります。
ねじむきの最大のポイントは、
包丁は茄子に当てるだけというイメージで茄子を持つ手首を「ねじりながらむく」これなのです。
そうすると皮をむいた茄子の表面は皮をねじりながらむいた跡が残ります。
「ねじむき」といわれる理由わかったかな。
このポイントは事前に動画を繰り返し観てきているので学生全員説明しなくても理解できていますよ。
ポイントを意識して練習をすれば全員できるようになります。
写真のように茄子の皮が途中で切れず、斜めにむけているのがわかりますよね。
しっかり手首をねじりながらむけているのがわかります!
次回もどんな授業があり、何ができるようになるかを話しますね。おわり
※本記事内での写真は過去の授業時のものを使用しています。