OSAKA

辻調理師専門学校

ブログ

「能登復興支援イベントで辻調学生が大活躍しました!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ3

日本料理
日本料理クリエイティブ経営学科

2024.07.04


6月15日、能登復興支援イベント「あえの風の会in大阪」が
大阪ガス ハグミュージアムにて開催されました。
あえの風とは 大伴家持が能登を旅したとき、
「あゆの風 いたく吹くらし 奈呉の海人の釣する小舟漕ぎ隠る見ゆ」という
万葉集の歌に詠んだ「東風=あゆの風」のこと。
海から訪れるこの風は、豊漁、豊作、幸福をもたらすとされ、
能登では「あえの風」と呼ばれていることから、会の名称になったそうです。

発災後、6ヵ月が経過しましたが復旧活動はなかなか進まず
現地は依然として厳しい状況が続いていることはご存じの方も多いことでしょう。
このイベントでは能登と関西の料理人が思いを一つにしてトーク&調理実演を行います。
また、豪華なコラボレーション弁当、現地での炊き出しを再現した汁物も提供されました。


12時、イベントスタート!まずは基調講演、こちらは石川県七尾市「一本杉 川嶋」の川嶋 亨さん。
能登の現状、活動について話されました。
「1月1日を境に私たちの暮らしは一変しました。今でも元の暮らしはできずにいます。
私のお店も再開の目処はたっておらず苦しい日々を送っています・・・・」


こちらは石川県輪島市「富成」富成寿明さん「能登の人と自然を元気に」をコンセプトとし、
まちづくりや環境保全などの活動にも取り組まれています。
一緒に写っている5人は辻調理師専門学校、日本料理クリエイティブ経営学科の2年生5名です!
今回はこの5名が「あえの風の会」のボランティアとして参加しました!
5名の思いは「私たちにできることがあればやらせてください!」ということで積極的に手を挙げてくれました。
今回はこの学生たちの活躍ぶりを紹介しますね!


この食材はなに?これは実際現地での炊き出しの際、多くの方に提供された汁物に使われた食材です。
これから再現して参加者に提供されます。



大きな寸胴鍋に作られた炊き出し時に作られた汁物が再現されました。
冨成さんがステージで能登での炊き出しの話をされている間に
バックヤードで学生が仕上げをして盛り付けます。
被災時から食材不足と寒さが襲い、そんな中、熱々の汁ものが大変喜ばれたそうです。
炊き出しでは濃い味のものが続くと、健康にも影響を及ぼすため、
汁物は薄味にする必要があると考え薄味に仕上げられたそうです。
冨成さんから「今日も薄味ですから、たっぷりと盛り付けてくださいね!」と学生に託されました。
確かに器がデカイわーい(嬉しい顔)



冨成さんの汁物に続いて能登の川嶋さんと大阪の料理人4名がコラボした弁当が提供されます。
こんな感じの弁当です。とても豪華です!


さあ弁当提供まであと30分! 
川嶋さんも急ピッチで料理の仕上げに入ります。
川嶋さん一言どうぞ「能登フグの昆布じめ、土佐酢ジュレかけです。自信作です!」
「盛り付けは辻調の学生さんに任せるよ!よろしく!」了解です手(パー)任せてください!


ステージでは川嶋さん、冨成による弁当に盛り込まれる料理解説が始まりました。
並行してバックヤードでは弁当の盛り付け、仕上げと忙しくなりますよあせあせ(飛び散る汗)


こちらでは本格中華「龍華軒」丹野さんが考案されたエビチリの盛り付けが始まりました。
できるだけ熱い状態で提供したい思いから盛り付けも提供寸前に行います。ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)ぴかぴか(新しい)



並行してこちらでは3人がかりで「Cuisine d'Osaka Ryo」畑島さん考案の串揚げの盛り付けが始まりました。
串揚げと言えば大阪!その中身は甘鯛、とうもろこし、枝豆、豚肉、蓮根の5種となります。
枝豆の緑がまぶしい!串揚げももちろんアツアツで提供したいですね!


これは「洋食 松下」松下さん考案の能登の牛、豚を使ったハンバーグです!
能登の魚介、野菜は勿論ですが肉類も高く評価されていますよ!


「旬菜 山崎」山﨑さん考案の色鮮やかな煮物の盛り合わせが弁当を華やかにします!キレイ!
今回は冷たく提供します。


今回の弁当は熱く食べて美味しい料理は「温かく」、
冷たく食べて美味しい料理は「冷たく」にこだわり、
ご飯も温かい状態で提供します。


学生が主体となり、盛り付けもそろそろ完成です。提供まであと3分! 
急げー!


予定通り盛り付け完了! 
弁当を待つ客席に運び出します。


客席には去年の卒業生を発見!
質問してみよう。弁当のお味はどうですか。もちろんすべて美味しいです。
今日、川嶋さん、冨成さんの話を伺いましたがその中で「なぜ炊き出しをするのか?」
の質問に対して「それは料理人だから!自分は料理人だから、食で人を助ける、食は希望である。」
と答えられていましたがとても感動しました!
私も料理人の一人なので、もしも今後このような災害が起こった場合、
料理人として、また料理人だからできることを考えなければいけないなぁと思いました。
今日いただいた弁当のことは一生忘れないと思います。


会も終盤、冨成さん、川嶋さん、松下さんによるパネルディスカッションです。
司会者から「今の能登の現状はどうですか?」
被災者でありながら炊き出しが出来たことには救われました。(川嶋さん)
復興はまだまだですが、ボランティアには助けられました。(冨成さん)
経済活動が復活しなければ復興はない。
だから、今すぐは無理でも行けるようになったら行ってお金を落としましょう。(松下さん)


あっという間の2時間。そろそろ閉会となりますが最後は関係者全員が整列。
本日はありがとうございました!
日本料理クリエイティブ経営学科学生も奮闘しました。お疲れ様でした!


会も無事終了、ここでようやく昼食タイムわーい(嬉しい顔)
弁当の一部をいただきました。
「想像以上に忙しかったよね。」「料理人だからこそできる事って考えさせられるよね。」
「今日の体験は学校の友達にも話してあげたいよね。」などなど。
色々な体験談と共に食べる昼ご飯は大変美味しかったことでしょう。

学生たちにとって生涯忘れることのない体験をさせていただきました。
お疲れ様でした。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川健 

香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。