「私たちは完璧な鯛の薄造りが作れます!」日本料理だけを学ぶ辻調! 日本料理クリエイティブ経営学科のブログ7
今日は日本料理クリエイティブ経営学科2年生の授業「個人実習、鯛の薄造り」についてお話します!
鯛といえば日本料理では頻繁に使われる魚!
さしみ、焼き物、揚げ物、煮物など、どんな料理にも使えることと、
「おめでたい」の「たい」という言葉をとり縁起を担ぐ風習が日本にはあります。
学生はこれまで鯛の三枚おろしから刺身を引く練習などを経て、様々な料理を実習で作ってきました。
今日は2年間の復習として、鯛の薄造りを全員が完璧に仕上げることをテーマに行いますよ!
まずはウロコ、内臓を取り除くこと!専門用語で「水洗い」からスタート!
学生は来春からプロの料理人として第一歩を踏み出しますが、
最初に与えられる仕事の一つが魚の水洗いです!これが完璧にできないと「魚を卸す」仕事は与えられません。
学生に魚の「水洗い」と「身を卸す」どちらがやりたいですか?と聞けば全員が「卸す」ことと言います。
正直なところ学生は「魚を卸す」ことには非常に関心がありますが水洗いには関心があまりありません。
そのため、いざ水洗いをやれば特に「うろこ」を取り忘れる、取れたかどうかの確認をしないなど手抜きをします!✖✖
完璧に魚が卸せたとしても、現場では、まずは水洗いが完璧にできないと残念ながら「魚を卸す」仕事は与えられません
今は12月!現場に入るまであと約3カ月しかありません。
ここで初心にかえり「一枚もウロコを残すな!」と言い聞かせながらウロコをゴシゴシ取ります!
最後に確認も忘れずに!
鯛のからだ部分、ここのウロコを取り忘れる学生はまずいません! *いてたら1年生からやり直し
問題はここから、ヒレの裏側のウロコ!油断すればすぐ忘れます。
そして頭、ほほの部分にも小さく取りにくいウロコがあります!
学生はよく取り忘れますがそれでは、まだまだ「身を卸す」仕事は回ってきませんね。
鯛は頭も立派な料理として提供されます!現場では厳しくチエックされますよ!
今日は先生の厳しいチエックもありウロコを取り残した学生は0でした
内臓を取り除き、あとは滝のように流水を当てながら特に腹部分を洗い、しっかりと水分をふき取ります。
テーブル、まな板、周囲をきれいにして一斉に三枚おろし!包丁を扱う所作はもうプロですね
こちらの学生2人も所作がカッコいいですね
全員、この程度のレベルで鯛を卸すことができます!
こんなにできるのだから「水洗い手を抜くなよ」と声を特大にして言いたいわ。
は~い全員集合!次は鯛の皮引きだけど「誰か先生の代わりに見本を見せてくれる?自信ある人?」
自信あります!ボクがやります! お~と歓声が上がります。
結果はこの通り、すばらし~
何がすばらしいかはまず、背中側の身は赤いシマ模様がはっきり残っていて一目で鯛の身と分かります!
一方腹側の身は白い模様がたくさん残っていますよね!
白い模様が残るほど刺身を引いたとき、模様がキレイに見えるのです!評価は100点だね。
先生!ボクも自信ありますということで動画を撮りました!観てやってください。
全員、皮引きは完了!次は鯛の薄造りです。
薄く引いた鯛の身を丸い皿に均一にま~るく並べていきます。
薄造りは他の造り(刺身のことよ)と違い身を引きながら皿に盛り付けていきます。
手順を説明するね!写真のように引いた身を時計に例えると12時のところに置く。
12時に置いた身が1時に来るように皿を時計回りに動かす!オッ12時が空いた。
空いた12時のところに引いた身を置く!これを1周繰り返します。
では代表して誰か動画のモデルやってくれるかな?
先生!やります!
ではご覧ください。
ハイこんな感じに仕上がりました!
薄造りにふさわしい身の薄さ、盛り付けのバランスもいいですね
各自、復習として鯛の薄造りをスムーズに完成させました。
薄造りは一人前盛りに限らず複数人前を大皿に仕上げることもありますが
盛り付けのバランス感覚が難しいです!そして集中力も大事です!
薄造りの大皿盛り、本日のベスト1はこれだ! すばらしい~
本日の授業紹介は以上!
次回は2月の更新となります。みなさまお疲れ様でした!
~プロフィール~
辻調理師専門学校 日本料理
小川健
香川県出身。
私は今から35年前に辻調理師専門学校を卒業しました。
その当時と今も日本料理の基本は変わっていません!
揺るぎない基本をしっかり学ぶことが技術と知識を向上させる近道です。
日本料理に興味のある人、興味はあるけど自信のない人も大丈夫!
日本料理本科、日本料理クリエイティブ経営学科では
「難しいことが簡単にできるようになる」授業内容になっています。
どんな授業だ?これからも授業の様子はブログで紹介していきますよ!ご覧ください。