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辻調理師専門学校

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進級して色んなイベントに参加しています!

日本料理
高度調理技術マネジメント学科

2024.07.03

高度調理技術マネジメント学科担任の若林です。
この学科は、日本で初めて出来た、3年間かけて調理を学ぶ学科です。

学生達は1年間和・洋・中とそれぞれ基礎を学び、その後はそれぞれの進みたい進路に向け学び方が変わっていきます。
今日は2年生に進級し、授業以外で行われた6月のイベントを2つご紹介します。
まずは一つ目、6月1日(土)に行われた「Z-1グランプリ決勝」をご紹介します。

公益社団法人 全国調理師養成施設協会が実施の「Z-1グランプリ」です。ユネスコ無形文化遺産となった「和食;日本人の伝統的な食文化」は、古来より人々が、折々の節供に神を祭り、その神饌(しんせん)をいただいて祝食としたことなどに遡ることができます。「雑煮」は神饌、郷土色が豊かで、地域でそれぞれの特徴があります。この雑煮を全国の小・中学・高校生から募集した雑煮レシピ1,107品のうち、一次、二次、三次審査で勝ち抜いた2品の決勝の調理を私達のクラスが担う事になりました。
今回のテーマは、「いつでも食べたい、地元食材で私のオリジナル雑煮!」。
しかし最終審査の日程から当日までは1か月。しかも仕込みができる日数は中間試験終了後の2日間です、無事に成功するかドキドキです。
まずは学生と役割を決め試験終了を待ちます。

<役割決め>
5種類の雑煮から決勝に進む2品の担当を決めます。但し、4月27日の三次審査でメニューが確定する為、先ずは担当者だけを決めます。

《役割分担》
◆リーダー・副リーダー
◆衛生担当
◆サービスリーダー
◆冷蔵庫の温度管理
◆各料理の担当
◆洗い場
◆料理提供・サービス
◆サポート学生

それぞれの役割をリーダー中心に話し合い三次審査を待ちます。
結果発表で決勝に進むのは岐阜県代表「信長雑煮」と鹿児島県代表「かごんま特製雑煮」に決定!
それぞれの雑煮を500食、合計1,000食を作ります!

先ずは中間試験です!
試験が終了すると・・・
各担当に分かれて仕込みが始まりました。

<仕込み1日目>
【岐阜県代表「信長雑煮」の仕込み風景】
干し柿と人参のねじ剥きです。



次に【鹿児島県代表「かごんま雑煮」仕込み風景】
鶏つくねをひとつひとつ丁寧に仕込みます。
こちらも人参のねじ剥きと同様、500個の仕込みです。


かごんま雑煮のかまぼこは、スライスに切るだけでいいと言われていたのですが、学生達の頑張りで、飾り切り500個仕上げました!
かまぼこは仕込みに一番時間がかかり、「信長雑煮」担当の学生も加わり、クラス全員で仕込みました。


1日目仕込み終了!試験終了後に頑張りましたね。

<仕込み2日目>
いよいよ前日です。朝から仕込み開始です。





料理の仕込みが終わり、全員で最終打ち合わせです。
進行はクラスのリーダーと副リーダーを中心に学生一人一人が確認します。
打ち合わせ終了!いよいよ明日が本番です。




<本番当日>
6月1日(土) 8時集合でしたが、7時半に学生が集まり始めました。
南港は海の香りがしてとても気持ちのいい朝です。

いよいよ本番、料理提供の打ち合わせです。

まずは岐阜県代表「信長雑煮」の仕込み風景。
衛生担当の学生が作成したアレルギー表示もしっかりと掲示しています。



こちらは鹿児島県代表「かごんま特製雑煮」です。



10:00 販売開始。
1番最初のお客様です!



途中で、岐阜県と鹿児島県の雑煮を考案した生徒さんと、それぞれの料理長が挨拶をしました。

洗い場担当の学生も、最高の笑顔で接客してくれています。


500食を2種類 合計1000食を完売しました!!


皆で協力し達成感を味わうことが出来ました。
チームで声を掛け合い、前もって打ち合わせをした結果です。

更にイベントは続きます。


6月18日(火)
「糀と味噌」の講習会です。

講師は須田信広様(株式会社マルコメ味噌アンバサダー 味噌製造技能士2級)、青木大蔵様(株式会社マルコメ 研究開発本部開発部部長)、大橋加奈子様(株式会社マルコメ 管理栄養士)の糀に関わるスペシャリストです。
創業は1854年(安政元年)。170年続く味噌の作り方を学びました。

先ずは、味噌造りの工程を教わりました。

味噌の材料は、大豆、米、麹、食塩。

次に味噌の食べ比べ。
製造工程をお聞きしながら試食が出来るので、とってもわかりやすかったです。

一般の方がまず口にすることが出来ない味噌も頂きました。
特に、⑧番の仕込み混合物(熟成0か月)と⑨番の天地みそ(熟成0.5か月)この2種類は、購入できない貴重な味噌です。

【試食をしながら味噌の発酵具合を学びます】
・色
・かたさ
・香り
・粘り
・うま味
ひとつずつ、味わいながら学びます。

次に、発酵とは?菌のチカラについて。

原料となる糀です。

酵素の実演実験です。


加熱塩糀と未加熱塩糀、それぞれペットボトルに入れ、水と湯を加えて振ります。
それぞれの糀の特徴を体験しました。

さらに、糀を使用した商品開発について。

左より、とろける糀コロッケ、塩糀チキン レモンと糀みつのジンジャーソース、右側が、ケールとキヌアの味噌チーズサラダ。
さらにデザートが、糀パンナコッタ 以上4品です。
どれも旨味があり歯ごたえや舌ざわり、砂糖を使っていないのに甘味を感じ、
酵素で材料が柔らかくなる事に驚きました。


最後の質疑応答の時間は大変盛り上がり。あっという間に講習会が終了しました。
色々学び、経験し更なる成長を期待しています。


~プロフィール~
辻調理師専門学校
日本料理
若林聡子

日本の四季の美しさを料理で表現する事がとても楽しいです!
高度調理技術マネジメント学科では、四季折々の料理をじっくり学ぶ事が出来ます。