OSAKA

辻調理師専門学校

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有名シェフを招いての授業 専門製菓演習

洋菓子
製菓技術マネジメント学科
製菓衛生師本科

2024.08.28

6月某日 辻調理師専門学校 専門製菓演習(洋菓子)

専門製菓演習とは、『製菓業界での実務経験がある講師による実習』として、
2024年度からはじまった新たなカリキュラムです。

第1回目の授業として
お菓子のワールドカップ『クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2013』日本代表キャプテンで、
世界2位に輝いた大阪市は福島区に店を構える
『PHILO&CO.(フィロアンドカンパニー)』オーナーシェフ:赤崎哲朗氏を招いての演習(実習)が行われました。

作るお菓子はロールケーキ!!


学生達も、実習室に有名シェフがいるという現実に、少々緊張気味です・・・。


が、しばらくすると・・・!


ただ、この笑顔もつかの間、学生達は現実世界に戻されます。

この表情に緊張感が走ります。
今日の課題は『10人1チーム、約2時間でロールケーキを120個作成』というもの。
日頃は、先生がタイムスケジュールや、おおまかな手順等、ある程度の道筋をつけてくれますが、
今日は違います。

自分達で、あらかじめタイムスケジュールを組み、役割分担を決め、作業を進めていかなければなりません。
しかも、前情報として赤崎シェフが来ると・・・
なかなか思うようにいかない状態の中、チーム内でコミュニケーションを取り取りながら、
時間内にロールケーキを作るべく、必死で作業を進める中、赤崎シェフからのアドバイスが飛びます。



アドバイスが学生達に届いているか、笑顔でコミュニケーションを取る赤崎シェフ。


『無駄に緊張をあおる事は、若い学生達には・・・!』と赤崎シェフ。


と言いながら、すぐにまたアドバイス・・・!




赤崎シェフのアドバイスもあり、なんとか時間内に間に合いそうです。


という事で、改めて最初の写真です。


最後に、総括を述べる赤崎シェフ。

なんだか、赤崎シェフが一番『ホッとしている』様子・・・。


最後に記念撮影!
皆さん、お疲れ様でした。
後日、今日の『専門製菓演習』を踏まえて、今度は『専門製菓理論』という講習タイプの授業で、
再び赤崎シェフを招いて『先日の専門製菓演習は・・・。』と、いわば反省会を行います。
そして、ロールケーキ生地の要である『メレンゲ』をテーマにお菓子を作成頂きます。

授業終了後、赤崎シェフにお時間頂き、インタビューを行いました。

喜作:赤崎シェフ、今日はありがとうございました。
赤崎シェフ:お疲れ様でした。

喜作:今日の『専門製菓演習』はいかがでしたか?
赤崎シェフ:学生達は、時間の制約がある中でお菓子を仕上げるという授業を体験することで、
良い経験をしたのではないでしょうか。
時間内で『どこまで出来るのか?』という中で、
たとえ良い製品が出来なくても『なぜ?』そうなったのか、と考える事が一番大事なんです。
『なぜ?』(赤崎シェフは関西人なので『なんで?』と言っていましたが・・・笑)と考え、
何がもっと必要なのかと考え、次につなげなければなりません。

『なんで』こう作るのだろう? 
『なんで』先輩からこういう事を言われたのだろう?
『なんで』・・・と常に考える習慣をつけて欲しいですね。
3年後、5年後、ものすごく役に立つ日が来ます。

そして今日の授業で、学生達は『準備』と、
『コミュニケーション』の大切さを学んだのではないでしょうか。
仕事は『準備』が大切です。そして、現場(お店)はチームで挑む団体戦です。

『コミュニケーション』をしっかり取らなければ、1+1が"2"になってしまいます。
"2"ではなく、たとえ"2.1"でも"2.2"でもいいから増やしていかなければ意味がありません。
チームメイトの手を、パートナーの手を、そして自分の手を止めないようにするには、
どうすればいいのか、そういう事を考えながら成長してもらいたいですね。

喜作:他に現場で大切な事はありますか?
赤崎シェフ:私のお店は製造スタッフと販売スタッフの区別がありません。
全スタッフでお客様を接客致します。だからこその『コミュニケーション』能力が問われます。
だからこそ、スタッフには『距離感』と『愛嬌』を求めます(笑)。

喜作:最後に、今飲食業界を目指す次世代の人達にメッセージをお願いします。
赤崎シェフ:私達は『お客様の喜ぶ顔』を作る為に物(お菓子)を作ります。形のない物から何かを生み出す。
『料理』を作る、『お菓子』を作る、『歌』を作る、『絵』を描く・・・。
そういった物を作ることに対して、お客様はお金を払ってくれた上に
笑顔で『ありがとう』と言ってくれるのです。
こっちが『ありがとう』やのに・・・(笑)
素敵な世界ですよね。
終わりの無き、探求の世界。
こんな素敵な世界、他に無いのではないでしょうか。

~プロフィール~
辻調理師専門学校 洋菓子担当
喜作 暢宏(きさく のぶひろ)

美味しい物(主にお菓子)を食べる為、バイクで遠出します。
ついでにキャンプをし、自分でも美味しい物を作ります。
人に喜んでもらいたくて・・・
美味しいお菓子を今日も・・・
『名は体を表す。』・・・我ながら、良い苗字だと思っています。