みんなーっ、パスタは好きかな? 別科研究講座 イタリア料理実習
皆さん、ciao~っ!西洋料理の野上でーす!
今回はスペシャルな授業、別科研究講座イタリア料理について紹介したいと思いまーす。
辻調理師専門学校では大きく分けて2種類の授業があります。
本科授業と別科研究講座っていう授業になるんですけどねーっ。
(研修時、北イタリアのピエモンテ州に数か月間、滞在していた為、土地の方言で語尾についつい「ねーっ」がついてしまいます。)
技術系の科目では、本科も別科も理論と実習という2本柱で実施されます。
実習のテーマとしてはイタリア料理らしく、"粉もん"になります。
イタリアで粉もんといえば、イメージがつくかな?
そう!パスタやピッツァなんかが当てはまるんですよねーっ。
それでは、今回はパスタの実習風景を覗いてみましょうか!
パスタといっても南北に長いイタリアでは地方によって、いろんな種類があります。
地域によって栽培されている小麦の種類が違うので、地域によって使われる小麦粉が違うんですよねーっ。
と、いうことで、今回は3種類の小麦粉を使って、3種類のパスタ生地を作りました。
小麦粉
小麦全粒粉
デュラム・セモリナ粉
小麦粉、小麦全粒粉は主にローマから北で栽培されている、柔らかい小麦を製粉したもので、
デュラム・セモリナ粉は主にローマから南で栽培されている、硬い小麦を製粉したものになります。
それぞれの粉を使って3パターンの生地を作るんですが、粉によって加える水分を変えます。
・小麦粉+卵→なめらかな生地に仕上がります。
北イタリアの典型的なパスタ生地です。
・小麦全粒粉+小麦粉+卵→風味が強く、プツッと歯切れのよい生地に仕上がります。
中部から北部で肉類の煮込みなどに和えたりされます。
・デュラム・セモリナ粉+水→弾力のある、モチッとした食感に仕上がります。
南イタリアの典型的なパスタ生地。一部、北イタリアのリグーリア州も含みます。
初日の規定課題はデュラム・セモリナ粉+水の生地を使って、
トロフィエというショート・パスタの作成。
さらに小麦粉+卵の生地を使ってタリアテッレという平麺の作成です。
いずれも仕込んだ生パスタの生地を使っていますよ。
トロフィエには定番のペスト・ジェノヴェーゼを和えました。
タリアテッレにはこれから旬を迎えるイタリア産ポルチーニ茸のソースを和えました。
そして、2日目の自由課題では詰め物入りを2種類(肉の詰め物、チーズとほうれん草の詰め物)、
ロング、またはショートパスタを1種類(オマール海老のソースと和える)を作成。
本科授業で習ったパスタやサンプルを参考に、詰め物の種類やソースに合わせるパスタとの相性を考えて
製麺するっていうのが2日目のお題なんですよねーっ。
みんなそれぞれ、相性を考えてパスタを製麺しています。
こちらでは製麺もひと段落ついて、ソースの準備にかかっています。
今回はオマール海老を使ったソースです。
本科授業では乾燥ロング・パスタを合わせましたが、
今回のオマール海老のソースにはどんな形のパスタを合わせるのでしょうか?
料理が仕上がってきましたねーっ。仕上がった皿を確認してみましょうか。
まずは、詰め物入りパスタから。
これは小麦粉+卵の生地に、チーズとほうれん草の詰め物を詰めたとのこと。
なめらかな生地なので、形を複雑にし、食感を出したそうです。
パスタには溶かしバターとパスタのゆで汁、パルメザン・チーズで仕上げてます。
王道ですねーっ。よく勉強できてます!
こっちは小麦全粒粉+小麦粉+卵の生地に、肉の詰め物を詰めてます。
風味が強く、プツッと歯切れのよい生地なので、肉の詰め物を詰めたとのこと。
パスタには溶かしバターと子牛の茶色い出し汁、パルメザン・チーズで仕上げてます。
パスタも詰め物もしっかりしてるので、子牛の茶色い出し汁を使ったとのこと。
これも定番、教科書を参考に仕上げてます。さすがっ!
そして、3皿目のオマール海老のソースに合わせるパスタですが、どんな感じに仕上がったかなー?
まずはこちらの作品から。
おーっ、おいしそうやねーっ。
パスタはデュラム・セモリナ粉+水と弾力のある生地を選んで、
コルツェッティというパスタに製麺したとのこと。
そしてこちらはの作品は。
絵面はよく似てますが、パスタはデュラム・セモリナ粉+水の生地に、
パッパルデッレという幅広の食べ応えがあるパスタに製麺したとのこと。
2人ともソースがしっかりしてるので、食べ応えがあるパスタを選んだようです。
基本的なことが理解できていると、的確な組み合わせで仕上げることができていますねーっ!
やはり、本科授業で学んでいるベーシックな部分が大事なんですよねーっ。
あ、ちなみに、前半の実習はパスタ、後半の実習はピッツァを実施しました!
なんとピッツァの講師はナポリ・ピッツァの世界チャンピオンの方が2名来られて、
手厚い指導をしていただけてました!
プリマ・ピッツァイオーラの太田先生、芝本先生、お世話になりましたーっ!
本科授業で学んでいるベーシックな部分に、さらに専門的な知識を付けていくという内容でしたーっ!
では、以上になりまーす!
また機会があればねーっ。ほな、ciaoねーっ!
※別科研究講座は希望者対象の専門性を高めた講座となり、本科授業とは異なります。
~プロフィール~
辻調理師専門学校
西洋料理(イタリア料理)
野上 昌徳
北イタリアのピエモンテ州とエミリア=ロマーニャ州で研修。
別名 陽気なロマニョーロ(研修先のロマーニャ地方が大好きなため。)
イタリアと天下一品のこってりをこよなく愛する男。